能登とり貝、金沢で初競り 過去最高1個1万5000円

過去最高額となった能登とり貝=石川県漁協かなざわ総合市場

 七尾湾産の養殖トリガイ「能登とり貝」の初競りが10日、金沢市の石川県漁協かなざわ総合市場で行われ、最高等級のプレミアム(200グラム以上)に1個1万5千円の値が付き、過去最高だった昨年の1万3千円を上回った。

 初競りには同日水揚げされたプレミアム2個を含む273個が並んだ。小泉一明能登とり貝生産組合長はあいさつで珠洲市で発生した地震に触れ「能登のために少しでも高い値段を付けてほしい」と述べた。プレミアムは東京の日本料理店「一献」が購入した。

 能登とり貝は肉厚で程よい歯応えと上品な甘みが特長で、今季は3~4月の高温が心配されたが順調に育った。

 県内をはじめ、関東からの引き合いが強く、今季は6月末までに平年並みの6万個の出荷を予定する。小泉組合長は「最高額は生産者の励みになる」と喜んだ。

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