入善沖洋上風力風車 設置作業始まる

風車の羽根を積んだ作業船と脇に設置された支柱=入善町横山沖

 入善町横山沖での洋上風力発電所整備で、風車本体の据え付け工事が9日、始まった。清水建設の大型作業船「SEP船」脇に支柱が設置され、今週末には3枚羽根プロペラの取り付けを終える見込み。6月上旬には3基分の据え付け完了を予定している。

 発電所はウェンティ・ジャパン(秋田市)が設立した特別目的会社「入善マリンウインド合同会社」が約60億円を投じ、3千キロワット級風車3基を設置する。9月の運転開始を予定している。

 世界最大級の自己昇降式SEP船は4月に基礎工事を済ませた。今回は七尾港で支柱、羽根を積んで8日に入善沖に到着し、9日から朝日町側寄りにある風車3号機の据え付け作業に入った。七尾港で資材を積み、入善沖に移動しての施工を3回繰り返す。

 この洋上風力発電は国内初の民間による一般海域での整備となり、作業船を望むことのできる海岸沿いには、住民らが見物に訪れた。

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