未明の揺れ、駅や建物被害 住民不安、千葉・木更津

地震によってひびが入ったJR木更津駅の運賃表=11日午前6時39分

 空がうっすらと明るくなり始めた11日未明、大きな揺れが首都圏を襲った。震度5強を観測した千葉県木更津市では、駅の天井の蛍光灯が外れた他、建物の瓦が落ちる被害も。「大きな揺れで立てなかった」「とても怖い」。住民らは不安な思いを吐露した。

 JR木更津駅では天井部分の破損の他、券売機の上に張られた路線図にひびが入るなどしていた。陸上の大会に向かおうとしていた高校生石井玲衣さん(16)は「携帯電話が鳴って目が覚めた。ここまで強い揺れとは思わず、とても怖かった」と振り返った。

 木更津市の釣り舟店「栄宝丸」の敷地内にある住宅は屋根瓦が落ちて地面に散乱した。女将の内田幸子さん(44)は「『ドン』と突き上げるような衝撃の後、大きな横揺れで立てなかった。すごい音がしたと思ったら瓦が落ちてきた」とし「子どもが無事でよかった」と安堵していた。

 震度5弱を記録した同県君津市は職員を市役所に呼び出し、情報収集を進めた。担当者は「揺れは大きかったが、市役所へ向かう途中では目立った被害は確認できなかった」と話した。

屋根瓦が落ちた釣り舟店「栄宝丸」の敷地内にある住宅=11日午前7時35分、千葉県木更津市

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