収益性の高い農業へ 栃木県農業再生競技会が通常総会

 農家の所得向上などに取り組む「県農業再生協議会」の通常総会が10日、宇都宮市内で開かれ今年度の事業計画案などが全会一致で承認されました。

 この協議会は県や農業団体などで構成され収益性の高い農業を実現し生産者の所得の安定化を図るのが目的です。主食用のコメの需要が落ち込む中、協議会ではこれまで栃木県の強みである広大な水田を活かして需要が高まっている作物の生産拡大や作付けの転換などを進めています。

 この日の会合では昨年度産の主食用のコメについて飼料用のコメなどへ作付け転換が進み規模が過去最も大きい4500ヘクタールに上ったことや、コメの在庫の減少や露地野菜などの振興など一定の成果があったことなどが報告されました。

 また、今年度(2023年度)の事業計画ではコメの生産過剰を防ぐための目安となる「作付参考値」について、去年(2022年)と同じ4万4千ヘクタールに据え置き、作付け転換は現状からさらに1500ヘクタール拡大する計画です。

 消費の拡大に向けては、栃木のブランド米の「とちぎの星」を量販店や関西圏で販路拡大を目指すほか、外食や中食事業者とフェアなどを実施するということです。

 そのほか、協議会が国や県からの新たな支援策について生産者への周知を徹底し丁寧な説明を行っていくことなどが全会一致で承認されました。

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