ヤオコーずっと人気の理由 “いつも安く”品ぞろえ充実フェアも 好評で34期連続の増収増益 今後どうなる

ヤオコー、純利益3%増158億円 23年3月期

 スーパーマーケット大手のヤオコー(埼玉県川越市)が10日に発表した2023年3月期の連結決算は、営業収益が前期比5.3%増の5644億8700万円、純利益が3.0%増の158億4900万円だった。ヤオコー単体では34期連続の増収増益。

 販売面ではヤングファミリー層の支持を固めるEDLP(常時低価格施策)や集客強化へ単品量販を推進する「日本一企画」、地方の特産品を品ぞろえする北海道フェア、離島フェアなど産地フェアを実施。デリカ事業部では商品開発や改良を継続した。

 生産性向上では人工知能(AI)による需要予測に基づく自動発注システムの展開店舗を拡大。2月に稼働開始となった草加物流センターでは自社WMS(倉庫管理システム)などを導入し、チルド商品の供給をスタートした。新規出店は昨年5月の大宮櫛引店、今年1月の加須店、3月の草加松原店など6店を開設。3月末の店舗数はグループ全体で199店(ヤオコー183店=県内は99店=、エイヴイ13店、フーコット3店)となった。店舗を拠点とするヤオコーネットスーパーは18店で展開し、今後も拡大する。

 都内で記者会見した川野澄人社長は、次期について「アフターコロナ、物価上昇により、この10年で最も増収増益のハードルが高い期になる」と展望。24年3月期の連結業績を営業収益が前期比1.7%増の5740億円、純利益を1.0%増の160億円と見通した。

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