G7、ウクライナ支援で結束確認 日本、周辺国に1300億円表明

G7財務相・中央銀行総裁会議に先立ち記者会見する鈴木財務相=11日午後、新潟市

 G7財務相・中央銀行総裁会議が11日夕、新潟市で開幕した。討議ではロシアが侵攻するウクライナへの支援で結束を確認。議長国を務める日本の鈴木俊一財務相は開幕に先立ち記者会見し、ウクライナ周辺国に10億ドル(約1300億円)規模の支援を表明すると述べた。支援先はポーランドやルーマニアなどを想定。国際協力銀行を活用し、ウクライナの避難民受け入れ支援や日本企業の投資促進を図る。

 財務相会議はロシアへの経済制裁の「抜け穴」をふさぐ方策もテーマとなる。鈴木氏は「戦争遂行能力に圧力をかけ続けていく点から必要な対応を議論したい」と語った。米欧の金融不安を踏まえ「金融システムのさらなる強化に向けた議論を行いたい」とも述べた。

 日銀の植田和男総裁も開幕前に記者会見し、金融不安に関して「足元の市場は落ち着いた動きになっている」と述べた。

 財務相会議は11日、ウクライナ支援やロシア制裁のほか金融不安の影響が懸念される世界経済についても話し合い、初日の討議を終えた。

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