向井理、生田斗真×三池崇史による過激作「警部補ダイマジン」に参戦

向井理が、テレビ朝日系で7月にスタートする連続ドラマ「警部補ダイマジン」(金曜午後11:15、開始日未定。一部地域を除く)に出演することが分かった。

主演・生田斗真、監督・三池崇史という強力タッグでおくる「警部補ダイマジン」は、原作がリチャード・ウー氏、作画がコウノコウジ氏の同名コミックを映像化。強い正義感をもつ警視庁捜査一課のエース・台場陣(生田)が、法で裁けない犯人に剛腕を振りかざし悪をもって悪を制す、ダークヒーローが巨悪に挑むピカレスク・サスペンスだ。

向井が演じるのは、警視庁捜査一課特命捜査対策班の室長で、警視正の平安才門(ひらやすさいもん)。頭脳明晰(めいせき)で冷淡、ポーカーフェイスで何を考えているのかよくわからない平安は、誰もが認める警視庁捜査一課のエースである台場の暗い秘密を握ることになる。その秘密とは、真っ当な手段では決して逮捕できない幼女連続誘拐殺人事件の犯人である元警察庁の重鎮を見逃すことができず、自ら手を下して殺害してしまったということ。

それを知った平安は台場を自分の部署に異動させ、秘密を守るというエサをチラつかせながら半強制的にこき使う。台場を“動く暴力装置”として利用しながら、警察組織の暗部に斬り込んでいく2人だったが、過去の未解決事件を掘り返すうちに、決して触れてはならない警察組織や国家の暗部に肉迫することとなり、想像を絶する強大な組織と対峙(たいじ)することになる。

三池作品に初めての出演となる向井は、脚本を読んで「文章で読んでいるだけでも結構ハードでした。アクションシーンって、台本では割とシンプルに書いてあることが多いんですよ。例えば“戦う”と1行だけ書かれていても、現場はすごく大変なので、これはハードな作品になるんだろうなと思いました。僕は指揮をする立場なので、アクションの担当ではないんですが、逆にセリフが多いんです。体を使う側、頭を使う側と、奇麗に分かれているなぁと思いました」と印象を明かす。

自身が演じる平安のキャラクターについては、「何を考えているのか分からない、というのが第一印象です。言ってることと考えていることが違うなんてこともザラだろうし、とにかくあまり本音を見せない人だと思います。台場の弱みを握ってコントロールする、というのはとても平安らしいですし、そうされてイラ立っている台場を見るのもたぶん好きなんでしょうね(笑)」と述べ、「演じるにあたっては、あまり抑揚のないしゃべり方にしてみたり、驚くところでもそんなに表情に出さないようにしてみたり。ポーカーフェイスで頭のいい人だと思うんですが、やっているのは犯罪みたいなことですから(笑)、そこのバランスをどういうふうに作り上げれば平安になれるのかということを結構考ました」と役と向き合っている。

生田とは映画「ハナミズキ」(2010年)以来の共演となる向井。「もちろん落ち着きなどは当時と全然違いますし、お互い環境も変わりましたが、大きくは20代の頃とそんなに変わっていないですね。生田くんはすごく器用な方ですし、お芝居に対するアンテナがすごく広いので、現場の空気感やいろいろなことをキャッチしながら作り上げていくんです。そういうところも全然変わっていなくて、『相変わらずお芝居がうまいなぁ』と思いながらご一緒しています」と生田への信頼をうかがわせ、さらに「“台場と平安という全然タイプの違う人間が同じ画面にいる”と考えた時に、僕は生田くんのお芝居を見て違うことをしなきゃいけないし、逆に台場ができないことを平安が補うこともあるんじゃないかなと思ったので、1人で作り込むというよりは、毎回現場で足し算や引き算をしていく方がいいんだと感じています」と現場でのやりとりを楽しんでいる様子を見せた。

そして、法で裁けない悪を討つピカレスク・サスペンスという作品に関して、「傍から見たらすごく恵まれているし、満ち足りているような人でも、きっと何かしら不満をもっていると思うんです。ちょっとした不満がある人、法で裁けない権力などに憤りを感じている人にとっては、溜飲(りゅういん)を下げるドラマになるかもしれないですし、個人的にはとてもチャレンジングな作品だと思っています。『これを地上波でやるんだ、やれるんだ』ということに挑戦できる場だったのでとても斬新でした。僕は自由な時代のテレビを見て育ってきたので、時代が変わって制限されることが増えるのは仕方ないことだとは思うんですが、『テレビって何なんだろう?』ということをあらためて考えられる、そんなドラマになればいいなと思います」と力強く語っている。

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