入院の調整に医療機関から不安の声 新型コロナ5類移行を受け

8日から新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが5類に移行しました。これに伴い、これまで保健所が担ってきた入院調整を医療機関同士で直接行うことになり、医療の現場で不安の声が上がっています。

仙台市若林区にある七郷クリニックでは、通常の診療と並行して新型コロナの発熱外来を受け入れています。

七郷クリニック阿部基院長「まだまだ検査の中では陽性率が50%を超えているような印象を受けていますね。まだまだ減ってはいない、逆に4月以降若干増えてきているんじゃないかなという感じはしています」

これまで保健所が担っていた患者の入院調整について、8日の5類移行後は医療機関同士で直接行わなければならなくなりました。 阿部院長は、感染が拡大した際に受け入れ先がスムーズに見つかるか不安が残ると話します。

七郷クリニック阿部基院長「こちらで近隣の入院設備のある医療機関に電話での問い合わせをして、受け入れ可能なのかどうかを聞いて紹介状を書いて搬送。それがうまく調整がつくのかどうかは非常に不安なところがあります」

一方、外来診療について、国や宮城県は5類移行に伴いより幅広い医療機関で受診できる体制を目指していますが、対応できる宮城県の医療機関は現在720カ所と、19カ所の増加にとどまっています。

阿部院長は、患者の動線の分離や人員の確保などが課題となり、対応できる医療機関を増やすことは容易ではないと話します。

七郷クリニック阿部基院長「今までやっていなかったドクターたちはノウハウがあまりないと思いますので、そのノウハウを今からまたプラスして、さあやろうという方は全国的に見ても少ないんじゃないかなとは思いますね」

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