広島発のゲーム 全国のファン待望「ぷよまん」 20年を経て令和に復活 

1990年代に大ヒットした広島発祥のゲームがありました。キャラクター・グッズだった「まんじゅう」も人気でした。一度は消えた「幻のまんじゅう」。20年の時を経て復活です。

そごう広島店で開店早々、“とある” 商品をお客さんが次々に購入していきます。

買った人たち
「大阪から来たんですけど、ちょっと広島で期間限定で発売されていると聞いたので、買いに来ました」

「ツイッターで(ぷよぷよまんじゅうの)記事が載っていて、広島で売られると聞いて、ここまできました」

お目当ては、先月29日から「広島限定」で販売されている「ぷよぷよまんじゅう」、通称「ぷよまん」です。

ぷよまんは、広島発祥のパズルゲーム「ぷよぷよ」のキャラクターをかたどったもので、ゲームが人気だった1994年から2002年まで販売されていました。

広島を代表するおみやげにもなっていましたが、ゲームやまんじゅうを販売していた「コンパイル」の経営が悪化し、解散したことから、店頭から消えてしまいました。

今回、ぷよまんの製造をするのは、広島市の老舗和菓子メーカー「平安堂 梅坪」です。

平安堂 梅坪 田中里佳 専務取締役
「当時、全国のファンのみなさまから絶大な人気を誇っていたぷよまんですけれども、ぷよまんに対するあの当時のあの思い出を壊すことなく、令和版ぷよぷよまんじゅうを復刻させるということを念頭に置きました」

平安堂梅坪と一緒にぷよまん復活に力を尽くしたのは、コンパイルの元社員・穏土健司 さんです。

コンパイル 元社員 穏土健司 さん
「会社自体もなくなったっていうことで、それに合わせて、まんじゅうが消えていったというのを非常にやっぱりさびしい思いを、ずっと20年流れても、ふと思い出したりっていうことはありました」

穏土さんのもとには、ぷよまん復活を期待する声も届いていました。

コンパイル 元社員 穏土健司 さん
「ぷよぷよまんじゅうが幻になっている。『幻のまんじゅう』だって言われていて、『もう一度、食べてみたい』、食べてない方も『ぜひ食べてみたい』という意見がたくさん寄せられているっていうのを聞きまして、なんとか復活させたいなという思いが強くなったというところが一番ですね」

穏土さんは、当時、ぷよまんの製造を担当していたメーカーに型が残っていることを確認します。現在の職場であるビルメンテナンス会社「オオケン」の 大中幹夫 社長に「ぷよまん復活プロジェクト」として提案しました。

オオケン 大中幹夫 社長
「建物を管理する仕事だから、まんじゅうは違うよということをせずに、やっぱり社員提案を1つ取り上げて、そこに会社として、いろんなことを考えられるんだよっていうことをしたかったということです。それでビルメンテナンス業でありながら、この企画に、このプロジェクトに取り組んでみました」

“令和版ぷよまん” も当時と変わらず、キャラクターが喜怒哀楽の表情をしています。味は平安堂梅坪のこだわりのこしあんによって上品さとコクのあるものに仕上がっているといいます。

平安堂 梅坪 田中里佳 専務取締役
「発売前はツイッターのトレンドワードで2位になったり、また、喜びのお電話をいただけたり、全国的に大きな反響をいただいており、非常に驚いております」

広島県内にある平安堂 梅坪の店舗だけで販売されている「ぷよぷよまんじゅう」を大阪から買いに来た人もいます。

大阪から買いに来た人
「(ゲームを)昔はやっていました。(ぷよまんを)食べたことはないんですよ。食べたいなと思って、朝早くから並んできました」

小学生の頃から「ぷよぷよ」を楽しんでいるというファンもご満悦です。

買いに来た人
「(ぷよまんを)食べたことはないんですよ。ぷよぷよを好きになったころにはもうなくて、復活したと聞いて、買いに行こうと決心した。今すぐにでも開けて食べたいですね」

ぷよまんは今後、こしあん以外の味の展開やオンラインストアでの販売も予定されていて、平安堂 梅坪は、「もみじまんじゅうに並ぶ広島のおみやげにしていきたい」としています。

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