香港紙、風刺漫画の連載終了 政府が批判、40年の歴史

11日付の香港紙、明報に掲載された尊子さんの風刺漫画(共同)

 【香港共同】11日付の香港紙、明報は同紙で約40年の歴史を持ち、香港政府にも批判的な作品を描くことで知られた尊子さん=ペンネーム=の風刺漫画の連載を終了すると公表した。香港政府トップの行政長官に警察出身の李家超氏が昨年7月に就任した後、政府高官らが「政府への不満をあおっている」などと相次ぎ批判し、尊子さんへの圧力が強まっていた。

 明報は「共に時代の変遷を見続けてきてくれたことに感謝する」と記したが、14日以降は連載を行わない理由を明かさなかった。

 尊子さんは最近も、親中派が圧倒的に優位になる区議会選挙の制度改革案を批判する作品を描くなど、読者の共感を得ていた。

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