ソニー、「Xperia 1 V」発売。昼夜を選ばず意図した通りに撮影できるフラッグシップスマートフォン

ソニーは、新開発のスマートフォン向けの2層トランジスタ画素積層型CMOSイメージセンサーを世界で初めて搭載したフラッグシップスマートフォン「Xperia 1 V」を2023年6月中旬以降に発売する。SIMフリーモデルの市場推定価格は税込195,000円前後。

夜の人物や風景の色、質感まで豊かに描写する新開発イメージセンサー

Xperia 1 Vの24mmレンズには前機種比で約1.7倍に大判化した2層トランジスタ画素積層型CMOSイメージセンサー「Exmor T for mobile」を搭載。大判化に加え、この積層技術により耐ノイズ性能が上がり、前機種比で低照度性能が約2倍向上しているという。

またXperia 1 Vが持つ高速な重ね合わせ処理により、ダイナミックレンジの広い撮影が可能。暗い場所であっても、フルサイズセンサー搭載カメラで撮影したかのようなノイズの少ない鮮明な撮影が可能となり、夜の人物や情景の色、質感を美しく再現できるという。

新開発イメージセンサー「Exmor T for mobile」(イメージ)
人物と風景を美しく描写(Xperia 1 Vで撮影)
夜景も、低ノイズで美しく撮影(Xperia 1 Vで撮影)

映像制作用カメラ「FX9」などのCinema Lineシリーズや、ビデオグラファーからの支持を集めるデジタル一眼カメラ「α」シリーズに搭載しているS-Cinetoneを、スマートフォン向けに調整し搭載。撮影時に人物の肌の質感をきれいに表現できるため、撮影後にカラーグレーディングなどを施さなくても、印象的でシネマティックな映像としてそのまま記録することを可能としている。

また、新センサーが持つ従来比約3倍の飽和信号量と独自の画質処理により、暗部に多く発生しがちなノイズを抑え、ソフトな色合いの美しい映像にできるという。

人肌の質感をきれいに見せる「S-Cinetone for mobile」

表現をより豊かにする色のプリセットと、撮りたい一瞬を的確にとらえるAF性能

「α」シリーズに搭載されている、画作りのための機能「クリエイティブルック」をXperiaシリーズに初めて搭載。花や青空などの色彩豊かなシーンを印象的に表現したり、柔らかく透明感のある仕上がりにしたりといった様々な色設定がプリセットされている。動画・静止画にかかわらず、撮影段階で質感や色味を思い通りの雰囲気に仕上げることが可能としている。

Xperiaシリーズの高性能なAF性能「リアルタイム瞳AF」と「リアルタイムトラッキング」を搭載し、人物の瞳や指定した任意の被写体にフォーカスを合わせた撮影が可能。距離情報を解析する「AI深度推定」により、遠い被写体でもしっかりとフォーカスを合わせられるという。本機では新たにAF/AE追従最高30コマ秒の高速連写も可能としている。

商品レビュー撮影や声優先マイクなどVlog体験をさらに向上させる機能と使い勝手

スマートフォンを使って手軽に動画撮影・配信をする機会やニーズが増えているという。本機では、ソニーのVLOGCAMシリーズで人気のカメラのフォーカス機能「商品レビュー用設定」を搭載。通常は優先して顔に当たるカメラのフォーカスを、カメラと顔の間にある商品に素早く移動できる。加えて、新たに声優先マイクをリアカメラ付近に配置している。屋外の賑やかな場所での動画撮影時でも、正面にいる被写体の声をクリアに録音でき、撮影から配信まで簡単に行える。

さらに動画撮影機能の「Videography Pro」経由でYouTubeのライブ配信をする際は、コメント欄に寄せられる視聴者からのチャットを配信中に確認できるようになり、視聴者とリアルタイムにコミュニケーションを取ることが可能。縦撮りにも対応したユーザーインターフェースとなり、縦でも横でも自由な向きでコンテンツが撮影が可能としている。

電力効率が向上したCPUとXperia独自のヒートマネジメントシステム

Snapdragon 8 Gen2 Mobile Platformを搭載している本機は、CPUの電力効率を従来比から約40%改善。加えて、独自のヒートマネジメントも強化しているという。カメラ動作時において消費電力を従来比約20%改善し、さらに本体放熱性能として熱拡散シートの体積を約60%拡大している。消費電力の改善と放熱性が向上し、高いパフォーマンス性能と持続性を両立することで、発熱を抑制しながら長時間の撮影などを可能にしている。

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