『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』ジャスティン・リン監督の“元々は悪役だった”アジア系キャラクターへの思い

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5月12日は、1作目の公開から22年も爆走し続け、全世界累計興収9000億円を突破した超人気アクションシリーズの9作目『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』(2021)が地上波初放送。5月19日に公開の最新作『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』が早くも話題沸騰の中、地上波初放送となった。

見どころは何といっても凄腕ドライバー・ドミニク(ヴィン・ディーゼル)とその仲間達が繰り広げる、想像のはるか上を行く大迫力のカーアクション。本作では、ロサンゼルス・ロンドン・東京・ドイツのケルンなど、世界中を駆けまわるだけでなく、タイトル通り、車にジェットエンジンを搭載し、ついに宇宙へ…!?

本作の公開時話題になったのが、高度なドライビングテクニックを持つ、ドミニクの仲間で人気のアジア系キャラクター・ハン(サン・カン)の復活。数年前に渋谷でのカーチェイスの末、命を落としたと思われていた彼が奇跡の復活を果たしファンを喜ばせた。

台湾生まれでアメリカ育ちのジャスティン・リン監督は、ハンというアジア系キャラクターを重要な役として描き続けることについてある思いがあるようだ。

シリーズ1作目の『ワイルド・スピード』(2001)を見て、登場したアジア系のキャラクターが全員悪者に描かれていることに“もったいない”と感じたというリン監督は、20年たった今、自分はその状況を変えていくようなモノ作りの一員になったと語っている。

自身が監督したシリーズ3作目『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』(2006)の時に、役者が自分の思った役で力を発揮できるよう戦ったことは忘れないといい、大切なのは“その人種の役者はこんな役を演じる”といった制限や思い込みを取り除くことだともコメントしている。

本作『ジェットブレイク』ではその『X3 TOKYO DRIFT』に出演していた“東京メンバー”が15年の時を経て登場する。彼らは、さらなるスピードを求めジェットエンジン付きの車を作っていたが、これが今回のカギを握る…!?

【ストーリー】
世間から身を隠し、恋人のレティや幼い息子のリトル・ブライアンと共に静かに暮らすドミニクのもとに、仲間のローマン、テズ、ラムジーが新たなミッションを持ち込んだ。
ドミニクの宿敵サイファーを逮捕した米諜報(ちょうほう)組織の長ミスター・ノーバディの輸送機が南米で墜落。その機には世界を掌握できるデジタル装置“アリエス”が積まれており、ミスター・ノーバディの最後のメッセージはドミニクらに、その回収を求めていたのだ。
現地に向かったドミニク達は墜落した機の内部から、“アリエス”を回収するが、軍が現れやむなく逃亡。さらにドミニクの弟・ジェイコブが率いる武装集団が行く手を阻む。
兄に引けを取らないドライビングテクニックと度胸、戦略力を持つジェイコブは、ドミニクから“アリエス”を奪い、逃げ去る。

“アリエス”は対で稼働するため、単体では危険はない。ミスター・ノーバディは慎重を期し、もうひとつの“アリエス”と、起動のためのアクティベーション・キーを世界のどこかに隠していた。しかしこれらを狙う某国独裁者の息子オットーが、ジェイコブと手を組み、世界を掌握しようとしていた…。
妹・ミアと東京のエンジニア仲間の協力もあり、ドミニク達は結束力を武器に、オットーとジェイコブの行方を追う。もうひとつの“アリエス”は英国エディンバラに隠されていた。ドミニク達はジェイコブと壮絶なデッドヒートを繰り広げ、“アリエス”を回収。ジェイコブを捕獲するが、オットーはドミニク達のアジトを吸収し、ジェイコブを救出。ふたつ目の“アリエス”とアクティベーション・キーを手に入れる。

“アリエス”の起動の時が刻一刻と迫る中、ドミニクは世界を救うことができるのか?
ジェイコブとの因縁の対決の行方はいかに!

『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』(2021)
監督:ジャスティン・リン
脚本:ジャスティン・リン、ダニエル・ケイシ―、アルフレッド・ボテーロ
出演: ※()内は声の出演
ドミニク・トレット:ヴィン・ディーゼル(楠大典)
レティ・オルティス:ミシェル・ロドリゲス(甲斐田裕子)
ローマン・ピアース:タイリース・ギブソン(松田健一郎)
テズ・パーカー:クリス・“リュダクリス”・ブリッジス(渡辺穣)
ジェイコブ・トレット:ジョン・シナ(中村悠一)
ミア・トレット:ジョーダナ・ブリュースター(園崎未恵)
ラムジー:ナタリー・エマニュエル(坂本真綾)
ハン:サン・カン(川島得愛)
クイーニー・ショウ:ヘレン・ミレン(沢田敏子)
サイファー:シャーリーズ・セロン(田中敦子)
原案:ダニエル・ケイシー、ジャスティン・リン

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