祝！ イーストウッド93歳

クリント・イーストウッドが2023年5月31日に93歳を迎える。CS映画専門チャンネル ムービープラスではイーストウッド御大の誕生日を記念し、「特集：クリント・イーストウッド誕生祭」と題して『真昼の死闘』（1970年）や『許されざる者』（1992年）などオスカー受賞作を含む過去の主演／監督作を厳選放送する。

1950年代にハリウッドで俳優活動を開始したイーストウッドは『半魚人の逆襲』（1955年）で映画デビュー。西部劇ドラマ『ローハイド』（1959～1965年）でブレイクすると、マカロニ作『荒野の用心棒』（1964年）『夕陽のガンマン』シリーズ（1965年ほか）を大ヒットに導き、ハリウッドに凱旋する。その後、自身の映画製作会社＜マルパソ・プロダクション＞設立からの“監督もできる名優”としての快進撃はご存知のとおりだ。

卒寿（90歳）を超え、現在もニコラス・ホルト主演の法廷劇を準備中だというイーストウッド。いよいよ“白寿で現役”も見えてきた名優／名監督の誕生日を、80～00年代の代表作鑑賞で祝いたい。

『アイガー・サンクション』（1975年）

魔の山と呼ばれるアイガー北壁を舞台に、追う者と追われる者の死闘を描く山岳アクション。イーストウッドは監督・主演を務めた。

かつて腕の立つ殺し屋として活躍したヘムロック。今は絵の教師として静かに暮らす彼のもとに、CIAから“制裁”の依頼が届く。標的の正体は一切不明だが、近々アイガーに挑戦する国際登山チームの一員だという。ヘムロックは昔の登山仲間のベンとともに国際登山チームに参加するが‥…。

『真昼の死闘』（1970年）

フランス占領下のメキシコを舞台にしたアクション西部劇。監督は『マンハッタン無宿』のドン・シーゲル、共演はシャーリー・マクレーン。

メキシコ北部の荒地。流れ者ホーガンは3人の男に暴行されかけていた尼僧サラを助ける。メキシコの革命ゲリラに雇われ、チワワ州のフランス警備隊を撃滅する作戦に加勢するというホーガンに、自分はチワワ出身だと答えるサラ。2人は一緒に旅をしながら、報奨金目当ての戦いに手を組んで活躍する。

『許されざる者』（1992年）

銃を捨て密かに暮らしていた老ガンマンが、賞金稼ぎのために再び銃を取る姿を描く西部劇。イーストウッド監督・製作・主演。米アカデミー賞で監督賞、作品賞等を受賞。

1880年ワイオミング。足を洗ったガンマン、ウィリアム・マニーのもとを若者が訪ねてくる。賞金目当てで、娼婦に重傷を負わせた2人のカウボーイを追う彼から仲間に誘われたマニーは、11年ぶりに銃を手にし、かつての相棒も交えて町へと向かう。

『スペース カウボーイ』（2000年）

地球を救うのは爺さんパイロット!? 老人パイロット・チームが命懸けで宇宙に旅立つ人間ドラマ。イーストウッド監督・製作・主演、トミー・リー・ジョーンズ、ドナルド・サザーランドほか共演。

米空軍のテストパイロット“チーム・ダイダロス”。彼らは宇宙探索の実験旅行のために待機していたが、土壇場でNASAが介入。1958年、初めて宇宙に行ったのは彼らではなくチンパンジーだった。それから40年。老人となった彼らにNASAからロシアの旧式宇宙衛星の修理要請が……。

『ペイルライダー』（1985年）

ゴールドラッシュで賑わう1800年代後半の米カリフォルニア、無法の町を舞台に権力者を一掃する流れ者の姿を描く西部劇。イーストウッド製作・監督・主演。

ゴールドラッシュ時代のカリフォルニア、カーボン峡谷。金採掘場乗っ取りを企むラフッド社から嫌がらせを受ける町民の前に1人の流れ者が現れた。牧師服を着ていたことからプリーチャーと呼ばれるようになった彼は、ラフッド社が送り込んだ保安官たちにたった1人で戦いを挑む。

CS映画専門チャンネル ムービープラス「特集：クリント・イーストウッド誕生祭」は2023年5～6月放送