キラー・マイク、新曲「Motherless」を亡き母に捧げる

ラン・ザ・ジュエルズのメンバーとして活躍するキラー・マイクがソロ・アルバムから亡き母に捧げるシングル「Motherless」をリリースした。加えて、シングル「Motherless」と「Don’t Let The Devil」のMV2本を同時に公開した。

2023年6月16日にリリースされるニュー・アルバム『マイケル』はソロとしては11年ぶりとなる作品だ。これまでで最も自伝的なアルバムについて、マイクは「ラン・ザ・ジュエルズは“X-MEN”で、これは僕の“ローガン”だ」と語っている。

2部作の最初のMVとなる「Don’t Let The Devil」は、マイクが米アトランタの実家で母の遺品を見ているところから始まり、その後、記憶の波が解き放たれるというストーリーだ。「Don’t Let The Devil」のMVは、ラン・ザ・ジュエルズの盟友、EL-Pのアイディアに基づいて映像作家のダヴィ・ペナが監督した作品でマイクの母親が開いていた自宅パーティーへのノスタルジックなオマージュとなっている。 「俺が子供の頃、母が開いていたボヘミアン、アート、ディスコを取り入れた自宅パーティーについてエル(EL-P)に話したことがある。そこで初めてグランドマスター・フラッシュ、カーティス・ブロウ、フーディニを聴いたんだ。“Don’t Let The Devil”のMVの構想ができてきた時、俺は泣いてしまったんだ」と語っている。

シェーン・スミス監督による「Motherless」のMVは、マイクの母親が周囲に与えた影響に対する賛辞であり、マイクがレコーディング・スタジオで「ママは死んだ」という言葉をラップした瞬間を再現し、その直後にその言葉を初めて声に出したことに気付くというクライマックスに至っている。「最初にディオン(No I.D.)にアルバムを聞かせたとき、彼は俺が本質的に何かを隠していると言ったんだ。それが“Motherless”という曲だった。この曲はアルバムのために作られた最後の楽曲で、母が亡くなって以来、俺はその言葉を口に出していなかった。母が自分の命を絶とうとするところに立ち会ったときの話など、彼女がいかに繊細なアーティストであり、人間であったかということ。彼女は双極性障害とうつ病と診断されたが、死ぬまでその病気と闘い続けた。彼女は美しく豊かでアウトローのような人生を送り、俺は、彼女が本当に美しいワルであったことを光栄に思っている。そして、これらは悲しいビデオや弔辞にするつもりはない。アトランタの西側から来た、ワルな黒人女性を祝福するものなんだ」とマイクはコメントしている。

◎リリース情報
アルバム『マイケル』
2023/6/16 RELEASE

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