猛チャージは20mパットから 勝みなみ「別人のようなゴルフ」

勝みなみは後半に巻き返して出遅れを免れた(撮影/桂川洋一)

◇米国女子◇コグニザント ファウンダーズカップ 初日(11日)◇アッパーモントクレアCC (ニュージャージー州)◇6656yd(パー71)

折り返しの前半9番(パー5)を迎えたときのスコアは3オーバーだった。2打目は木に当たって220yd残り、3打目も行く手を枝に遮られ、グリーン手前に運ぶのが精一杯。気が滅入りそうな場面で2mのパーパットをねじ込むと、キャディのジェイ・デービットさんから「後半はここから違う流れが来る」と声が飛んだ。

そのエールは見事に的中し、勝みなみはバックナインで「まさか」の猛チャージ。11番で20m近いバーディパットがカップに沈んで笑みをこぼすと、12番(パー5)ではピンまで残り194ydから2オンに成功した。5Iでギリギリ届くかという距離で、ひざを折って願いを込めた弾道はピンそば1mにピッチマークをつくるスーパーショット。

「『とりあえずグリーンをキャッチしてくれ!』と願っていたら余裕だった。あんなに(必死に)見送らなくても良かった」と笑い、2パットでバーディを並べた。

挽回はロングパットを沈めた11番から(撮影/桂川洋一)

さらに2打目をピンそば1mに絡めた13番、バンカーショットの後の3m弱を沈めた14番(パー5)も獲って怒涛の4連続。「次(15番パー3)にボギーを打っちゃいましたけど、(パーパットは)自分の思ったところに打って外れたので、また頑張ろうと思えた」と、鮮やかにカムバックした。

前半3番では1Wショットを左のクリークに(撮影/桂川洋一)

思えば出だしから3ホールはすべてボギーだった。2番(パー5)でフェアウェイをとらえた1Wショットがディボットにはまり、クリーク手前への刻みを余儀なくされた。不運続きの序盤から、めげずに挽回。「9番でパーが来て、気持ちが切り替わった。11番からは別人のようなゴルフ。気楽な気持ちでというか、気持ちもスイングも流れもスムーズに行った」

5バーディ、5ボギーでつくった「72」のスコアカードも、「カムバックして次の日に臨めるのは良いこと」と前向きな要素と考える。「ショットは後半に良くなってきて、結構“つかんだ”のかなと思えて、ティショットも良かった」。イーブンパーは45位で首位とは6打差。午前スタートの2日目に向け、「朝の方が風も弱く、グリーンも止まりやすいと、良い捉え方をして頑張りたい」と大きくうなずいた。(ニュージャージー州クリフトン/桂川洋一)

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