小さく生まれた子どもと家族を支える 栃木県がハンドブックを作成

 栃木県は早産などで小さく生まれた赤ちゃんを育てる家族が、抱える不安や精神的負担を少しでも軽減しようと、低出生体重の赤ちゃんを対象にした「とちぎリトルベビーハンドブック」を作成しました。

 リトルベビーは、体重が2500グラム未満の低出生体重の赤ちゃんや、妊娠37週未満で出産する早産の赤ちゃんのことをいいます。

 標準的な体重の赤ちゃんとは、成育状況が違うため子どもの成長を記録する母子手帳には、体重1キロからしか書き込めなかったり成長記録欄の質問に「いいえ」の回答ばかりになってしまい、戸惑い不安にかられる家族も多く、ハンドブック作成の要望が寄せられていました。要望を受けた県は、家族の不安を少しでも軽減するため「リトルベビーハンドブック」を作成しました。

 ハンドブックには成長記録が体重0キロから書き込め、発達の段階も回答式ではなく自由記述で記録できるようになっています。さらに赤ちゃんの成長や、初めての記念日を記録でき、同じような経験をした家族からのメッセージも掲載しています。

 県内のリトルベビーサークル「にちにちらんらん」の代表で、ハンドブック検討委員も務めた小林恵さんと、3歳のリトルリトルベビーの杏凪ちゃんの母親で同じく検討委員だった齋藤明子さんは、ハンドブックの完成を心待ちにしていました。

 ハンドブックは出生体重が1500グラム未満の赤ちゃんとその家族、それ以外の低出生体重の赤ちゃんとその家族で、希望する人に県内の新生児集中治療室のある医療機関などで配布しているほか、6歳までの子どもがいる希望者は住んでいる市町の母子保健担当窓口で受け取れるということです。

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