9―16歳のロボット競技会 近大豊岡高 世界大会へ(兵庫)

製作したボードゲームやロボットを手に世界大会への意気込みを語る生徒たち=豊岡市戸牧の近大豊岡高

 近大豊岡高(豊岡市戸牧)の自然科学部に所属する2年生6人が、9~16歳を対象とした国際的なロボット競技会「ファーストレゴリーグ(FLL)チャレンジ」の国内予選で上位に入り、世界大会への出場権を勝ち取った。モロッコで18日に開かれる大会に向け「実力を発揮し良い結果を出したい」と意気込んでいる。

 大会では、プログラミングした自律型ロボットが2分30秒の間にミッションをこなす「ロボット競技」を3回行ったほか、「イノベーション・プロジェクト」「ロボットデザイン」「コアバリュー」の計4分野で総合的に評価された。

 このうちイノベーション・プロジェクトで同校は、若い世代にエネルギーや環境問題への理解を深めてもらおうと、複数人で遊ぶ「環境アクションボードゲーム」を製作。サイコロを振ってマスを進むすごろく形式で、「紙製のストローを使った」「浴槽のお湯を最後まで利用」など各マスで得られるカードに書かれた四つの項目(エネルギー、環境、CO2、お金)のバランスを競う内容だ。

 「日本のエネルギー自給率は?」などクイズが出題されるマスもあり、ゲームを楽しみながら環境問題などへの理解を深めることができる。

 審査の結果、同校はイノベーション・プロジェクトが特に評価され、昨年12月の関西予選会で4位、今年2月の全国大会では6位となり、世界大会出場を決めた。

 モロッコで行われる世界大会には42カ国48チームが参加する予定。キャプテンの津倉果成さん(16)は「年齢的に出場できる最後の大会だったので、世界大会に行けてとてもうれしい。実力を発揮し、良い結果が残せるよう頑張りたい」と話している。

 香美町香住区から通学する正垣樹生さん(16)は「不安もあるが、自分たちが世界でどこまで活躍できるかを試したい。少しでも上位を目指す」と語った。

© 株式会社新日本海新聞社