風刺作品、図書館から撤去 香港、批判の言論抑え込み

 【香港共同】香港紙、明報が香港政府からの度重なる非難を受け風刺漫画の連載打ち切りを決めた問題に絡み、作者の尊子さん=ペンネーム=の書籍などが香港の公立図書館から撤去された。12日付の同紙が伝えた。

 尊子さんは2020年の香港国家安全維持法(国安法)施行後も、香港政府に批判的な作品を描くことで知られた。政府に批判的な言論を徹底的に抑えつける当局の意向を反映した措置。

 図書館の蔵書を検索できるウェブサイトでは、尊子さんの書籍や尊子さんが挿絵を描いた書籍は表示されなくなった。明報の取材に対し、香港当局は国安法に違反する可能性のある書籍は撤去し、点検すると回答した。

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