上場企業の純利益、7.4%増 商社けん引、製造業は減益

東京証券取引所

 2023年3月期決算を公表した上場企業の純利益合計額が、前期比7.4%増の29兆303億円となったことが、12日分かった。資源高と円安進行の恩恵を受けた商社などの非製造業が全体をけん引した。一方、原材料価格の高騰が重荷となった自動車を筆頭に製造業は減益だった。

 24年3月期も企業全体で引き続き増益となる見通し。自動車の販売台数増加や、コロナ禍からの経済正常化に伴う消費回復が好業績を主導しそうだ。

 東京証券取引所旧1部に上場する企業を中心に、11日までに業績を開示した3月期決算企業754社をSMBC日興証券が集計した。企業数は対象企業の52.6%に当たる。純利益の合計から、純損失を出した企業の分を差し引いて算出した。

 非製造業は、金融と9千億円超の巨額赤字を計上したソフトバンクグループを除けば22.0%増の12兆8217億円だった。

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