ワコール下着不振、創立初の赤字 グンゼは増収増益

 下着メーカー大手2社の2023年3月期連結決算が12日、出そろった。ワコールホールディングス(HD)は下着事業が不振で純損益が創立以来初の赤字となった。

 売上高に当たる売上収益が前期比9.6%増の1885億円だったが、米国の下着事業で減損損失を計上し純損益が17億円の赤字(前期は17億円の黒字)となった。安原弘展社長は京都市で開いた記者会見で「マーケットは多極化しており、競争力の高い商品を出せていない」と述べた。

 グンゼは売上高が前期比9.4%増の1360億円、純利益が53.1%増の45億円だった。下着事業とプラスチックフィルム製品事業が好調で利益を押し上げた。

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