初日はKTMのミラーがトップタイム。復帰のM.マルケスは8番手/第5戦フランスGP

 5月12日、2023MotoGP第5戦フランスGPの金曜日セッションがル・マン-ブガッティ・サーキットで行われ、MotoGPクラスはジャック・ミラー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)が総合トップで初日を終えた。中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)は総合16番手だった。

 今大会ではダニロ・ペトルッチがエネア・バスティアニーニの代役として古巣のドゥカティ・レノボ・チームから参戦。ミゲール・オリベイラ(クリプトデータRNF・MotoGPチーム)の代役でロレンツォ・サバドーリ、ポル・エスパルガロ(GASGASファクトリー・レーシング・テック3)の代役でジョナス・フォルガーが参戦しており、マルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)が復帰した。

 さらに、1949年にマン島からスタートしたロードレース世界選手権(WGP)から数えて、1000戦目のレースとなった。

ジャック・ミラー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)/2023MotoGP第5戦フランスGP 初日

 曇り空でドライコンディションとなった初日。P1の最初の10分ではマルコ・ベゼッチ(ムーニーVR46レーシング・チーム)、ヨハン・ザルコ(プリマ・プラマック・レーシング)、ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)、アレックス・リンス(LCRホンダ・カストロール)、ブラッド・ビンダー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)とドゥカティやKTMが目立つが、地元フランス出身のザルコとクアルタラロも上位に入った。

 この頃にはフランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)がコースアウトしたり、マルク・マルケスが11コーナーで転倒を喫するなどの攻めた走りも見られた。

フランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)とマルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)/2023MotoGP第5戦フランスGP 初日

 25分が過ぎたあたりで、走行中の中上のマシン下部から白煙があがりマシンを止めた。走行を続けていたためエンジンブローではなく、漏れたオイルに火が付いたようだった。また、ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(グレシーニ・レーシングMotoGP)が3コーナーで転倒していた。

 残り10分にはバニャイア、ホルヘ・マルティン(プリマ・プラマック・レーシング)、アレイシ・エスパルガロ(アプリリア・レーシング)のトップ3だ。

 そして、ラストにはミラーが1分31秒449でトップタイム。ルカ・マリーニ(ムーニーVR46レーシング・チーム)、ビンダーと続いた。

 そして、前週に腕上がりの手術をしていたラウル・フェルナンデス(クリプトデータRNF・MotoGPチーム)は3周で切り上げて欠場の判断を下している。

マルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)/2023MotoGP第5戦フランスGP 初日

 P2では、最初のアタックでアレイシ・エスパルガロ(アプリリア・レーシング)が9コーナーで転倒、フランコ・モルビデリ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)が14コーナーで転倒を喫した。その後にサバドーリもクラッシュしている。

 その後もジョアン・ミル(レプソル・ホンダ・チーム)、アウグスト・フェルナンデス(GASGASファクトリー・レーシング・テック3)、アレックス・マルケス(グレシーニ・レーシングMotoGP)も続いてクラッシュした。

 2度目のアタックが始まり20分が過ぎると、10コーナーでマルティンが転倒。半分の30分が過ぎた時点ではベゼッチ、ビンダー、ミラーのトップ3となった。

 ここまででP1のタイムを超えたのは数人だったが、残り10分で予選Q2のダイレクト進出を目指して各車がアタック。アレイシ・エスパルガロが2番手に浮上し、マルク・マルケスが5番手に。

アレイシ・エスパルガロ(アプリリア・レーシング)/2023MotoGP第5戦フランスGP 初日

 残り3分となると、多くのライダーがセクターベストのタイムを記録していくが、最終のアタックでマルク・マルケスが9コーナーでクラッシュを喫した。そんななか、ミラーが1分30秒950で首位に立ち、アレイシ・エスパルガロが1分31秒069で2番手、ベゼッチが1分31秒150で3番手となった。中上は15番手だ。

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