朝乃山、初日は千代翔馬 夏場所、725日ぶり幕内

ぶつかり稽古で胸を出す朝乃山=東京都墨田区の高砂部屋

 日本相撲協会は12日、大相撲夏場所(14日初日・両国国技館)の取組編成会議を開き、9場所ぶりに幕内に復帰する東前頭14枚目の朝乃山(富山市呉羽町出身、富山商高OB、高砂部屋)の初戦の相手が東前頭13枚目の千代翔馬(九重部屋)に決まった。幕内力士として相撲を取るのは謹慎前の2021年5月の夏場所以来725日ぶりとなる。

 千代翔馬はモンゴル出身の31歳。動きの良いくせ者として知られる。幕内では、18年と19年の初場所で2度対戦があり、いずれも朝乃山が勝利している。落ち着いて四つ相撲に持ち込めるかが鍵になりそうだ。

  ●2日目は剣翔

 2日目は西前頭15枚目の剣翔(追手風部屋)と対戦する。194キロと幕内でも最重量級の相手となる。朝乃山は「思い切ってやるだけ。気持ちで負けないよう自分自身とも闘っていく」と話した。

  ●「絶対2桁勝つ」

 朝乃山は先場所、東十両筆頭で臨み、2場所連続の十両優勝を狙ったが、13勝2敗で逸ノ城に次ぐ成績だった。場所後は春巡業に参加して精力的に稽古に励み、「幕内仕様」の体に仕上げてきた。

 12日は、東京都墨田区の高砂部屋で砂袋を担いだすり足、てっぽうなどで調整した。相撲は取らなかったが、本場所用の黒色の締め込み姿で汗を流した。「約2年ぶりの幕内の土俵で楽しみだが、成績は残さないといけない。絶対に2桁以上勝つ」と語った。

 19年に初めて幕内優勝を果たすなど縁起の良い夏場所。大関時代とは顔触れの変わった幕内に向け、朝乃山は「連勝を続ければ上と当たるし、優勝争いにも加われる。気合を入れていく」と力を込めた。

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