茨城県内GW 観光客173万人 前年比 1日平均で増加

茨城県は12日、ゴールデンウイーク(GW)期間(4月29日~7日)の県内観光地の入り込み客数は、前年比7.1%減の173万5447人だったと発表した。昨年より休日が1日少なく、1日平均では前年を上回った。国営ひたち海浜公園(同県ひたちなか市)は、誘客の目玉であるネモフィラの満開時期が早かったことで前年から3割減となったものの、ほかの主要観光地では増えており、県は「コロナ禍の打撃を受けた観光需要が回復傾向にある」としている。

入り込み客数は、県内の観光地・施設など計73地点を集計した速報値。2022年の確定値186万8921人(70地点)と比べると、約13万3400人減った。減少の要因について、県観光物産課は「昨年より休日が1日少なく、雨天が2日間あったほか、国営ひたち海浜公園が減少した」と3点を挙げた。

期間中の県全体の1日平均は、前年から3.2%増の19万2827人だった。地域別では、連休に合わせ「道の駅常総」(同県常総市)のオープンがあった県西地域が41.9%増、アウトドア人気を受けた県北山間地域が10.9%増となった。

主要観光地のうち、人出が最多のひたち海浜公園は前年比37.5%減の21万2394人。ネモフィラの開花が例年より早まり、連休前に見頃を迎えたことが大きく響いた。

2番目に多かった大洗サンビーチ(同県大洗町)は8.6%増の9万490人。ハマグリが質量とも良好で、天候に恵まれた3~6日は大勢の家族連れが潮干狩りを楽しんだ。町の担当者は「めんたいパーク大洗、アクアワールド県大洗水族館など町内の観光施設がにぎわった」と話した。

笠間の陶炎祭(ひまつり)(同県笠間市)は8.3%増の8万5461人だった。主催した笠間焼協同組合の深町明事務局長は「好天に恵まれたことに加え、コロナへの警戒感が弱まり、観光客の気持ちがより開放的になった」と要因を分析した。

同課の担当者は「観光需要は回復傾向にある。早くコロナ禍前の水準に近づけるよう、今秋の茨城デスティネーションキャンペーンなどで茨城県観光の魅力をアピールしたい」と話した。

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