131位から週末滑り込み 西村優菜2日目チャージ「慣れてきました」

西村優菜はロースコア必須の2日目をクリアした(撮影/桂川洋一)

◇米国女子◇コグニザント ファウンダーズカップ 2日目(12日)◇アッパーモントクレアCC (ニュージャージー州)◇6656yd(パー71)

スタート前のショット練習は散々な出来だった。「良い動きができなくて、球(打球)も良くなかった。修正しようと考えた動きをやっても、何をやってもうまくいかない」。不満顔でドライビングンジを後にした西村優菜は1番ティまでに頭を切り替えた。「(練習は)とにかくウォームアップ(でしかない)。まったく気にせずにいこう」。初日6オーバー131位からの巻き返しはいきなり始まった。

開始ホールで手前から4mを沈め、2番(パー5)でもバーディを決めた。「とにかく、いってやるぞという気持ちでいないとダメだなと思って。スタートがバーディ、バーディで乗れた」。2打目でグリーンを逃した3番でパーパットをねじ込むと、その後もリズミカルにチャンスをうかがった。

ショットも安定(撮影/桂川洋一)

後半11番でティショットを深いラフに入れながら、3打目のチッピングでしのいでボギーを回避。「きょう一番大きかった」と、続く12番(パー5)の2パットバーディにつなげた。いよいよカットラインに接近して迎えた14番(パー5)から2連続バーディ。「伸ばさなきゃいけない状況で、一回もあきらめることなくプレーできた」と5バーディ「67」として、1オーバー53位に浮上した。

望みが薄いポジションからの決勝ラウンド。予選落ちすれば、77位の年間ポイントランキングの降下が免れず、今大会終了後のリシャッフル(出場優先順位の入れ替え)における出場資格のカテゴリー上昇が遠ざかる可能性もあった。

LPGAを創ったファウンダーズの写真の前でティオフ(撮影/桂川洋一)

重圧たっぷりのプレーには「…慣れてきました」と苦笑いする。「1日目が悪すぎて、2日目に上げないといけないという状況ばかり」。3月の「DIOインプラントLAオープン」、4月「ロッテ選手権」「シェブロン選手権」は、第1ラウンドでそれぞれ「74」「75」「75」と出遅れ、第2ラウンドで「68」「70」「69」と挽回した。今週は「78」から「67」だ。

元気を取り戻して週末へ(撮影/桂川洋一)

「(巻き返しに)慣れたのか、成長したのかはよく分からないですけど…。でも最後の3ホールは緊張感もありながらのラウンド。うまく状況に対応できた。例えば、優勝争いした時には、そういう緊張感がすごく生きるかもしれない」

リシャッフルを考えれば、シビアな戦いは週末も終わらない。「ショット(の出来が)が日によって違うので、もうちょっと安定できるように、長いスパンで考えて一日ずつ調整していきたい」。もう一度、口元を引き締めた。(ニュージャージー州クリフトン/桂川洋一)

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