バチカンで平和の舞 能楽公演、観客を魅了

12日、ローマ教皇庁の音楽学校ホールで演じられた能楽の一場面(共同)

 【ローマ共同】ローマ教皇庁(バチカン)の音楽学校ホールで12日、能楽の公演が開かれた。ロシアによるウクライナ侵攻など世界各地で紛争が起きる中、金春流の山井綱雄さん(49)らが天下太平を祈って舞う「翁」の主要場面などを披露。会場に集まった約130人を魅了した。

 主催した在バチカン日本大使館によると、バチカンでの能楽の公演は2017年以来。能の代表作「羽衣」で天女が天空に帰って行く姿を演じると、大きな拍手が湧き起こった。

 山井さんは公演後「信じている神は違っても、異なった価値観を認め合うことの大切さを伝えたかった」と語った。

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