いくぜてっぺん 千葉ジェッツ、史上初3冠へ準備万端 CS開幕5月13日広島戦

開幕前の会見で意気込みを語った千葉Jの富樫(左)と広島の辻=東京都内

 最後のタイトルを懸けた決戦がいよいよ始まる。バスケットボール男子Bリーグ1部(B1)で年間王者を決めるチャンピオンシップ(CS)が12日に開幕した。各ラウンド2戦先勝方式で争い、千葉Jは13日から広島との準々決勝で初戦を迎える。天皇杯全日本選手権優勝とレギュラーシーズン東地区2連覇に続く3冠を目指し、主将の富樫は「チームも個人的にも状態はすごくいい。準備はできている」と臨戦態勢を整えた。

 今季の千葉Jはパトリック新監督を迎え、首脳陣が多く入れ替わった。欧州で長年経験を積んだ指揮官は3点シュート中心の攻撃を浸透させ、総得点数リーグ断トツ。大野前監督時代から強固だった守備もより一層激しさが増し、富樫は「今年は攻撃だけでなく守備も。攻守の切り替えの速さを見せられれば」と自信を口にする。

 西地区4位の広島はワイルドカードでCS初進出。千葉Jとは昨年11月の2連戦で1勝1敗だった。その後は広島に身長220センチ、体重105キロの超大型センター、カイ・ソットが加入。戦力が厚くなっているだけに「サイズのアドバンテージはそんなに取れない。すごく難しい試合になる」と富樫は警戒した。

 千葉JのCSといえば、初優勝した2020-21年シーズンまで2大会連続準優勝と苦しめられてきた舞台。昨季も東地区トップで通過しながら無念の初戦敗退だった。「悔しい思いをしてきた大会。2年前のように最後は笑って終われるように初戦から全力で油断なく戦っていきたい」と慢心なく挑む。

 今季はB1最長24連勝、シーズン最多53勝(7敗)、最高勝率8割8分3厘と数々の金字塔を打ち立ててきた。3冠達成となれば、これもまた史上初の偉業。「多くの応援のおかげでこの結果がある。CS優勝でその恩返しができたら」と富樫。合言葉は2年前と同じ「いくぜてっぺん」。前人未到の頂へ。第1戦はホーム、船橋アリーナで午後3時5分試合開始。

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