米大統領の核軍縮発言に注目 広島訪問は現職2人目

バイデン米大統領=12日、ワシントンのホワイトハウス(AP=共同)

 【ワシントン共同】バイデン米大統領は、先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)出席のため17日に米国を出発する。大統領報道官が12日発表した。現職米大統領が被爆地広島を訪れるのは、2016年5月のオバマ氏に続き2人目。オバマ氏は広島で「核兵器なき世界」に向けた演説をしており、バイデン氏が核軍縮・不拡散でどのような発信をするかが注目される。

 バイデン氏は就任前の20年8月、広島への原爆投下から75年に合わせた声明で「広島、長崎の恐怖を二度と繰り返さないため、核兵器のない世界に近づけるよう取り組む」と表明。オバマ政権で副大統領を務めたこともあり、「核なき世界」の理念を継承している。

 オバマ政権で大統領副補佐官を務めたベン・ローズ氏は、バイデン氏の広島訪問が「核戦争の恐怖を認識する歴史的な機会になる」と意義を指摘し、サミットに合わせて核軍縮のビジョンを示す演説をするよう促している。

© 一般社団法人共同通信社