銀座強盗、浮かぶ計画性と稚拙さ 指示役は?仮面姿で時計店襲撃

8日、強盗事件があった東京・銀座のロレックス専門店から逃走する仮面姿の3人(目撃者提供)

 東京・銀座の高級腕時計専門店を今月8日、仮面姿の3人組が襲撃した強盗事件は、現場での役割分担や逃走車両のナンバープレートを付け替えていた点などからは計画性が浮かぶ一方、衆人環視の中での犯行や向こう見ずな逃走には稚拙さが目立つ。被害品とみられる腕時計は全て見つかったが、警視庁は、事件直後に身柄を確保した10代の男4人が強盗に関与したとみており、指示役の有無や関係性の解明を目指す。

 店には1点2千万円を超える商品も。奪われた腕時計など計74点の仕入れ値は計2億5千万円相当とみられる。車はレンタカーで「大宮」のナンバープレートは盗難品だった。捜査関係者は「事前に車も細工している。店に狙いを定め短時間で立ち去ることも計画していたのだろう」とみる。

 一方、襲撃の様子や車の特徴は複数の通行人のスマートフォンに捉えられていた。車は直後に警視庁前の通りを抜けたとみられ、国会議事堂付近にいたパトカーの前を横切った。追跡され事件の約15分後には港区赤坂で無人の状態で見つかった。

8日、男らが押し入った東京・銀座のロレックス専門店の現場付近を調べる警視庁の捜査員

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