「とにかく無事でいてほしい…」中学3年生 行方不明から半年 両親から寄せられたメッセージ

岡山県倉敷市の当時14歳の少年が行方が分からなくなって、きょうで半年です。息子の痕跡が最後に残った広島県に何度も足を運ぶ両親が、あらためてメッセージを寄せました。

(5月3日)
梶谷さんの母親
「人を探しています…」

息子の情報を求める親の姿は、大型連休中にもありました。

梶谷さんの母親
「『(行方不明になっていることを)知っているよ』とか、『まだ見つかっていないの』とか気にかけてくれる人や、チラシを写真を撮って『自分の知り合いや会社で見て回るからね』と声かけしてくれる人もいて、ありがたいです」

警察や家族によりますと、岡山県倉敷市の 梶谷恭暉(かじたに・みつき)さんは、去年11月13日、家族に「塾に行く」と言って自宅を出たのを最後に行方不明となっています。

防犯カメラの映像などから、JR倉敷駅から三原駅まで移動し、三原港から尾道市の生口島(いくちじま)に渡った可能性が高いとみられますが、その後の足取りについては、まったく分かっていません。

(5月6日)
梶谷さんの父親
「広島でサミットが開かれますので、警察官はたくさんいらっしゃるということで、(警察の)目が多くなっているので、引き続きご協力をお願いしたいということで参りました」

事故なのか、家出なのか…。全くわかりませんが、両親は、息子の痕跡が最後に残った広島県に何度も足を運んでいます。

そして、警察に寄せられた情報を、本人だという確かなものではないと理解しつつも、1つひとつ、その現場や、近くの交番などを訪れ、確認しています。

これまで生口島周辺や、目撃情報が寄せられれば関西や四国にも足を運び、息子を探してきました。

梶谷さんの母親
「本当に無事であってほしい、どこかで元気であってほしいと思っている。なにか情報が少しでもいただけるように…」

梶谷さんの父親
「とにかく無事でいてほしい、というのが一番の気持ちです。それ以外に望むものはないですけど、それ(無事)が分かるようなことがあれば、なんらかの方法で伝えてほしいなと…。親のエゴかもしれないけれど…、思います」

家族のもとに戻らないまま梶谷さんは3月で15歳となり、同級生たちは中学校を巣立っていきました。

ときは過ぎていき、寄せられる情報は減ってきています。

これからどうしていけば…。ただ、待つしかないのだろうか…。答えが見つからないまま、13日、行方不明から半年を迎えました。

梶谷さんの両親に、あらためていまの思いを聞きました。

梶谷さんの父親
Q恭暉さんが行方不明となって半年ですー
「半年が過ぎ、気候が冬でなくなったことから、寒さを凌ぐ心配は徐々に不要になってきておりますが、やはり不安が募る日々が続いています。無事でいて、元気でいて欲しいということだけが望みです」

Q恭暉に対してはー
「とにかく無事でいて下さい。あなたが帰ってくることを待っています。落ち着いたら帰ってきてください。可能なら何らかの方法で無事を連絡くれるとうれしいです」

Q広島の人に向けてー
「これまでの情報提供、捜索のご協力ありがとうございます。改めてお礼申し上げます。時間が経過するにつれ、目撃情報の数自体が減っておりますので、今後どのようにしていこうか迷っております。繰り返しになりますが、今一度周囲を見渡していただき、気になることがありましたら最寄りの警察へご連絡いただけますと幸甚です」

梶谷さんの母親
Q恭暉さんが行方不明となって半年ですー
「春には帰ってくると、私自身言い聞かせて目の前にある生活を踏ん張っていましたが、あっという間に半年となり、わが子がいない現実を受け入れられないままでいます。いまでも、夕飯を作っていると外から帰宅してきた時の『かあさん腹減った〜』や、『ただいま〜』の声が聞こえてくる様な感じがしたり、スーパーで小さい男の子とお母さんを見る度に、幼かった息子の様子を思い出し、今はいないという現実に寂しさと涙が溢れます。わが子の顔を半年もみれなくなると考えてもいませんでしたから」

「恭暉の部屋でノートや写真を見ると涙が出て苦しくなり、部屋をまだ、片付けられないままでいます。生まれてから、今まで、病気も無く、身体も丈夫に育ちました。私とは離れて暮らした事もなく、突然姿がなくなり、恭暉が居ない日常を過ごしている自分が母として許せないときもあります」

「居場所が判れば直ぐにでも飛んで行き、探しに行きたいのです。しかし、どこにいるかさえも解らず、ただ、帰りを待つ事しかできない無力さを実感しています。小さい時から、曽祖父のシベリア抑留の体験や曽祖母の広島呉女学生動員の体験話を聞かせ、恭暉には命の大切さについて話をしてきましたから、必ず元気でいると信じています」

Q広島の人に向けてー
「5/3に広島駅で1日、声がけした際には、通りがかりの広島の方がお茶を差し入れて下さったり、『ニュースで見て知ってるよ、頑張って』と声をかけて下さって、とても勇気づけられ、大変感謝しております。もし、皆様の周りに似たような姿をみかけたら、間違いでも構わないので、まずは警察へ連絡をお願いします」

梶谷さんは、身長170cmぐらい。黒縁眼鏡をかけていて、行方不明となった当時、黒色の短髪で、黒色無地の長そでに、白または灰色の長ズボンを着ていたということです。

情報提供先
●最寄りの交番や警察署
●岡山県警倉敷警察署086―426―0110

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