サミット初日に平和公園 首相「被爆の実相伝える」

世界遺産・厳島神社を視察に訪れ、観光客らに手を振る岸田首相=13日午後、広島県廿日市市

 岸田文雄首相は、先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)が開幕する19日に、広島市の平和記念公園で各国の首脳夫妻を裕子夫人と共に出迎えると明らかにした。視察先の広島市で13日、記者団に語った。「被爆の実相に触れ、伝えていくことは核軍縮に向けたあらゆる取り組みの原点だ」と強調。園内の原爆資料館視察を含め具体的な日程調整が大詰めを迎えているとの認識を示した。

 サミットでは、ロシアによる核威嚇を踏まえ「核兵器が使用されていない歴史をないがしろにすることは許されないとのメッセージを発信したい」と言及した。バイデン米大統領の来日日程は「変更があると米国側から連絡は来ていない」と述べた。

 首相は13日、サミット期間中に各国首脳と訪問予定の世界遺産・厳島神社(広島県廿日市市)を視察した。

 続いて報道陣の取材拠点、国際メディアセンターの開所式にも出席。「国際秩序が揺るがされている。日本の歴史において最も重要なサミットだ」とあいさつした。

 その後、平和記念公園内の原爆慰霊碑を訪問。原爆資料館も視察した。

広島市の平和記念公園を視察する岸田首相(左から2人目)。右は原爆慰霊碑=13日午後

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