小津安二郎作品のフィルム新発見 未確認シーン含む戦前の喜劇

喜劇映画「突貫小僧」の一場面

 世界的な映画監督小津安二郎が20代だった戦前に撮影した喜劇「突貫小僧」のうち、これまで確認できていなかったシーンを含む家庭向け短縮版のフィルムが新たに見つかったことが13日、分かった。

 このフィルムを入手し、小津作品に詳しい築山秀夫長野県立大教授は「監督の撮影方法のルーツの一端がうかがえる。多くの小津ファンに見てもらいたい」と話している。今秋の上映を目指している。

 29年に公開されたオリジナル映画は38分だったが現存しておらず、短縮版などが知られていた。築山教授が4年ほど前にインターネットオークションで落札し、国立映画アーカイブなどで本物と確認された。

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