女将マスク外し笑顔の接客 県内宿泊施設や観光地

マスクを外して接客する女将の中島さん(手前)。大型連休後も好調に宿泊予約が入っている=黒部市宇奈月温泉のホテル黒部

  ●コロナ「5類」初の週末

  ●連休後も入り込み 社員・修学旅行の予約続く

 新型コロナウイルス感染症がインフルエンザと同じ「5類」に引き下げられ、初の週末を迎えた13日、富山県内の宿泊施設や観光地は県内外から訪れた客でにぎわった。例年、大型連休後は観光客が減る端境期となるが、今年は入り込みが続く。旅館関係者は「コロナを恐れる意識がやっと変わったようだ」と声を弾ませた。

 黒部市宇奈月温泉のホテル黒部では13日朝、女将の中島ルミ子さんの「隠さない笑顔」が光った。コロナ流行後、初めてマスクを取って接客し「笑顔で話ができて良かった。昨晩、宴席で『もうマスク取れば?』とお客さまから言われたので外しました」と語った。

 同ホテルでは8日の5類引き下げ以降、マスクを外す客が1割ほど増えた。12日にはコロナ禍で旅行を取りやめていた「常連企業」の社員が4年ぶりに来館した。来週以降も東京の高校の修学旅行やハワイからの団体客などが訪れる。中島さんは「今年は連休後も一段落せず、団体客がずっと入っています」と忙しさを喜んだ。

 「連休後の平日もお客が多いですね。6月の平日も昼食の予約がかなり入っています」。氷見市のひみ番屋街も好調で、運営会社の尾町和広事業部長はほくほく顔だ。尾町さんは「マスクを着ける人の割合が日々減り、県外客の方がマスクを外しているように感じます」と語った。

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