コウノトリのひな2羽に個体識別の足輪 京都・京丹後で今春生まれる

巣からコウノトリのひなを下ろし、個体識別用の足輪を取り付ける京丹後市教委の職員ら(京丹後市網野町島津)

 京都府京丹後市教育委員会と兵庫県立コウノトリの郷公園(豊岡市)は、京丹後市網野町島津の電柱上でふ化した国の特別天然記念物コウノトリのひな2羽に、個体識別用の足輪を取り付けた。6月末ごろまでに巣立つ見通しで、足輪を手がかりに移動経路を追跡し生態の把握につなげる。

 市教委によると、豊岡市の人工巣塔から巣立ちした親鳥のペアが2月ごろ、電柱上で巣作りをしているのを見つけ、4月11日までに3羽のひなが巣にいるのを確認したという。ひなはその後、2羽に減ったとみられる。

 5月11日に行われた足輪の取り付け作業では、市教委と同公園の職員が地上約9メートルにある巣からひなを保護し、両足に色の付いた足輪を付けた。性別や健康状態を調べるため血液や羽毛も採取し、ひなは巣に戻された。

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