ブラックホールの仕組みや特性学ぶ 子ども科学館「オーラボ」開講【大分県】

模型を使ってブラックホールに星が引き寄せられる様子を観察した=13日、大分市府内町

 県が大分市府内町に開設する体験型子ども科学館「O―Labo(オーラボ)」の本年度講座が13日、始まった。初回は国立天文台水沢VLBI観測所(岩手県奥州市)の本間希樹(まれき)所長(51)が「ブラックホールってすごいやつ」とのテーマで、形成の仕組みや光が脱出できない特性などを解説した。

 大分県内各地の中学生約30人が聴講した。本間所長は史上初のブラックホール撮影に成功した国際プロジェクトに、日本グループの代表として携わった。

 世界各地の電波望遠鏡を組み合わせ、地球から約5500万光年離れた先を撮影した手法などを説明。「動画撮影など研究すべきことはまだまだある」と語った。

 模型を使い他の星が引き寄せられる様子も再現した。豊後高田市高田中2年の藤田佑飛さん(13)は「はるかかなたを撮影できる技術はすごい」と話した。

 オーラボは本年度、実験や工作を通して科学の面白さを学ぶ体験講座を計170回開く予定。対象は小中学生。問い合わせは同施設(097.537.7200)。

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