5流派集い茶の湯の世界堪能 岡山・最上稲荷 4年ぶり鑽仰茶会

献茶式で茶をたてる武者小路千家の千宗匠(中央)

 最上稲荷(岡山市北区高松稲荷)で14日、4年ぶりとなる「鑽仰(さんごう)茶会」(最上稲荷総本山奉賛会主催)が開かれ、岡山県内外の愛好者ら約2200人が茶の湯の世界を堪能した。

 本殿での献茶式では、武者小路千家の家元・千宗守宗匠が濃茶と薄茶をたて、稲荷日應山主が本尊に奉納。出席者は無駄のない家元の所作一つ一つに見入っていた。総社市の女性(68)は「久しぶりの茶会を楽しみにしていた。厳かな雰囲気で気持ちが引き締まった」と満足そうだった。

 境内には武者小路千家、裏千家、表千家流、速水流、遠州流茶道の5流派が茶席を設け、来場者に茶をたてて、もてなした。

 鑽仰茶会は1980年から開催。新型コロナウイルスの影響で2020年から3年連続で中止されていた。

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