【トルコ紀行文】ここはアパレルショップ?ベシクタシュのオフィシャルショップに行ってみた

先月1日(日本時間)に開催されたJ1浦和レッズとサウジアラビア1部アル・ヒラルとのアジアチャンピオンズリーグ決勝戦第1試合を現地観戦したライターのRyoさん。サウジアラビアからトルコへ渡り、トルコのサッカー文化を取材した。

トルコの強豪ベシクタシュのオフィシャルショップへ足を運び、現地に行かなければ分からないトルコのサッカーシーンを紀行文にして届けてくれた。

トルコ最大の都市、イスタンブールに本拠地を置くサッカークラブのベシクタシュJKをご存知だろうか。

トルコリーグ優勝16回、国内カップ優勝10回を誇り、同じイスタンブールに本拠地を置くガラタサライ、フェネルバフチェと並ぶトルコの強豪クラブだ。2019年には、元日本代表でセレッソ大阪MF香川真司もプレーした。

いざ、スタジアムへ

トルコの名門ベシクタシュのホームスタジアムがボーダフォーン・アリーナ、通称「黒鷲の巣」。約42000人を収容できる大型スタジアムは、試合日は大勢の熱狂的なサポーターが押し寄せる。

同スタジアムは、イスタンブール新市街の北東部ベシクタシュ地区にあり、スタジアムの目の前には世界遺産ドルマバフチェ宮殿が構える。多くのサッカースタジアムは都市郊外立地している場合が多いが、このボーダフォーン・アリーナは観光地の中にあるため立地面は最高だ。

スタジアム周辺には複数のバス停があり、最寄りの路面電車の駅からも歩いて10分ほどで到着するなどアクセス面も優れている。

この日はボーダフォーン・アリーナから最寄りの路面電車駅「カバタシュ駅」からスタジアムへ向かう。電車を降りて大通りを北上するとすぐにスタジアムの外観が見えてくる。

入り口まで歩くと『Beşiktaş JK』の大きなクラブ名が目に入る。サッカーを観に異国へ来た実感が湧く。この日は試合がないのだが、ベシクタシュのユニフォームを着たファンがスタジアムの前で写真撮影をしていた。

ベシクタシュのオフィシャルスポーツショップの中は…

スタジアムの周りを歩いているとスポーツショップを発見。さっそく店内に入ると、正面にブラックのジャージを着たマネキンが私を出迎える。足を組むポーズや腕を組むポーズなど、街の雰囲気と似てマネキンからも活気を感じた。

店内を見渡すと、とにかくアパレルが充実している。

ベシクタシュのエンブレムやクラブの象徴である黒鷲のデザイン、クラブカラーの黒と白、赤を使った衣服が販売されていた。スポーツ用のジャージーの他、パーカーやジャケットなど種類は多種多様だ。まるでお洒落なアパレルショップに来たような気分になる。

ユニフォームが展示されているスペースへ移動。ホーム、アウェー、サード、GKのユニフォームがズラリと並べてあり、サイズはXS〜XXLまで取り揃えている。またサイズも在庫量が豊富だ。

ユニフォームやアパレル以外のグッズも様々だ。

例えばネクタイや財布、マグカップの他、サングラスなども売られていた。さらにサングラスは1種類だけでなく、様々なサイズ、デザインのサングラスが取り揃えられていた。服やアクセサリーのバリエーションが多いため、ファンの好みにも合わせやすい。愛するクラブのグッズを日常的に身につけられる、ファンにとって夢のような光景だ。

エスカレーターに乗って地下のフロアへ降りると、ジュニア用のユニフォームや幼児用の衣類、布団カバーなどが並んでいた。成人用のアパレル同様、幼児用の衣類も様々な種類を用意している点が面白い。さすがトルコの人気クラブ。将来のサポーターの英才教育までしっかり行っている。

フロアの奥まで進むと、スタジアムのドレッシングルームをイメージした部屋があり、そこには一面ベシクタシュのユニフォームが飾られている。

マネキンは靴紐を結ぶような動作をしており、今にも試合が始まりそうな雰囲気だ。

スタジアム近くのカフェは憩いの場だった

ショップの隣には小さなカフェが隣接している。試合がない平日でも、どうやらカフェは営業しているようだ。

ドリンクのラインナップは、コーヒーやカフェラテ、ココア、紅茶など一般的なカフェとほぼ同じ。フィルターを通さずに煎れるトルココーヒーも飲める。フードケースの中には、ホットドッグ、ケーキが数種類。缶ジュースなども売られている。

店内はコーヒーを飲みながらゆっくり読書を楽しむ老人、ケーキを食べながら談笑するカップル。落ち着いたら雰囲気で、地元の人々の憩いの場となっていた。一休みするには丁度良いカフェだと感じた。

カフェの片隅に目をやると、古着が売られている。なぜかは分からないが、しっかり値札も貼られているため一応売り物らしい。カウンターの天井にはタオルマフラーがぶら下げてある。ヨーロッパの国際大会の常連であるベシクタシュ。

リバプールやナポリなどの欧州トップリーグの強豪クラブとの試合のタオルマフラーがある。小さなカフェの片隅でクラブの歴史を垣間見ることができた。

今回訪れたベシクタシュのホームスタジアム、ボーダフォーン・アリーナは観光地にあるアクセス抜群のスタジアム。トルコに旅行する方はぜひ一度足を運んでみてほしい。

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またイスタンブール旧市街のグランドバザールの付近にもベシクタシュの小さいショップがあるため、時間に余裕がなく、新市街へ行けない人はそちらに足を運んでみるのも良いかもしれない。

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