トルコ大統領選、決選投票か エルドアン氏、猛追許す

14日、イスタンブールで投票するトルコのエルドアン大統領(ロイター=共同)

 【イスタンブール共同】トルコ大統領選が14日投開票され、アナトリア通信は15日、開票率約98%段階として、現職エルドアン大統領の得票率が49.3%、野党統一候補クルチダルオール氏が45%だと伝えた。クルチダルオール氏がエルドアン氏を猛追した。得票が過半数に達する候補者がいない場合、28日に決選投票が行われる。

 約20年にわたるエルドアン政権の是非が問われた選挙。エルドアン氏はロシアのウクライナ侵攻後も欧米と一線を画し、ロシアと協力を続ける。欧米重視のクルチダルオール氏と政権交代すれば影響は国際社会に波及する。

 エルドアン氏は15日未明、首都アンカラで支持者の前で演説し「最終結果はまだだが、われわれが圧倒的に優位だ」と強調した。クルチダルオール氏は「エルドアン氏は期待していた結果を得られなかった」と反論した。開票作業に妨害行為があったとも抗議した。

 議会選(一院制、600議席)も同時に行われ、開票速報によると、与党連合が過半数を上回り、野党連合、クルド左派連合が続いている。

14日、トルコ首都アンカラで記者団の取材に応じるクルチダルオール氏(共同)

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