信号ない横断歩道事故防止 茨城県警、取り締まり強化

信号機がない横断歩道を渡る児童と見守る警察官=水戸市平須町

信号機のない横断歩道での交通事故を防止しようと、茨城県警は道交法38条で定めた横断歩行者妨害の交通取り締まりを強化する。取り締まりをしている警察官やパトカーをドライバーに「見せる」ことにより、安全運転を促す。通学路や駅周辺など利用者の多い場所を中心に取り締まり、一時停止率の向上を図る。

県警によると、県内の信号のない横断歩道で昨年発生した交通事故は71件で、過去5年はほぼ横ばいで推移している。また、日本自動車連盟(JAF)の昨年の調査によると、県内では信号のない横断歩道で一時停止した車の割合は、全国ワースト8位の26.3%で、全国平均の39.8%を下回る。

県警が8日、水戸市平須町の市道で実施した取り締まりでは、市立寿小の児童の下校時間に合わせ、9人の警察官が一時不停止などの違反に目を光らせた。この日は、児童が信号のない横断歩道を渡ろうとすると車は手前で一時停止し、違反はなかった。

県警交通指導課の方波見景子管理官は「信号機のない横断歩道の手前には、必ずダイヤのマークがある。このマークを見たら緊張感を持って運転してほしい」と話した。

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