欧州戦闘機供与で「年内勝利を」 ゼレンスキー氏が訴え

14日、ドイツ・ベルリンで記者会見するショルツ首相(右)とウクライナのゼレンスキー大統領(ゲッティ=共同)

 【アーヘン共同】ウクライナのゼレンスキー大統領は14日、ドイツの首都ベルリンでショルツ首相と共同記者会見し「空域ではロシアが優位に立っている」と述べ、戦局転換のため、欧州諸国の戦闘機供与が必要になると改めて訴えた。米国に次ぐ規模の軍事支援を行うドイツに謝意を表明。「今年こそロシアを敗北させ、戦争を終わらせたい」と強調した。

 戦闘機供与を巡っては、ポーランドとスロバキアが旧ソ連製ミグ29を供与。米国やドイツは慎重な姿勢を崩しておらず、ウクライナとしては、欧米の戦車供与で中心的な役割を果たしたドイツに戦闘機についても主導してほしい考えだ。

 ドイツ西部アーヘンでは14日に欧州統合に貢献した人物を表彰する賞の授賞式があり、今年受賞したゼレンスキー氏が出席して演説。ベラルーシ民主化勢力の象徴的存在で昨年度の受賞者チハノフスカヤ氏も出席した。

 アーヘンではこの日、避難民やドイツ在住のウクライナ人ら千人以上が、侵攻に対する抗議デモを実施した。

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