自動車関連事業再編 ボッシュ、ソフトウエアを主軸とした自動車開発へ

ボッシュは5月4日、自動車関連事業の再編により、ソフトウエアを主軸とした自動車開発に向かう市場トレンドに対応すると発表した。

同社では、2024年1月1日をもって自動車関連事業セクターの各事業部の一部が再編され、部門を超えた共通の責任がすべての事業部に与えられる。新体制の目標は、モビリティソリューションズだけで2029年までに全世界で800億ユーロ超の売上を上げることだ。

また、同社は、自動車用ソフトウエア市場として成長の柱の1つとして数えているという。ボッシュは、同市場について、ソフトウェア・ディファインド・ビークル(SDV)のトレンドに後押しされ、2030年までに2000億ユーロを大幅に超える規模に達する可能性があると指摘。この数字は、2020年の3倍に相当するという。さらに、同社は、ソフトウエアアプリケーションは3倍に増加し、クラウドにアクセスするアプリケーションは10倍に増加すると予想している。

くわえて、同社は、多様なソフトウエアの統合や、自動車業界とIT業界のコラボレーションによるソフトウエアの統合でも専門性を発揮しているという。自動車関連事業を再編することで、この統合に関する専門知識を拡大する予定だ。

■ボッシュ モビリティ事業セクターボード 会長 マルクス・ハイン氏のコメント(一部抜粋)

ソフトウエアは、将来の自動車の使い方や体験を変えるだけではありません。自動車の設計も変えるのです。ボッシュは以前より、自らを自動車向けソフトウエア企業と見なしてきました。そして今、私たちはお客様の要求に対応し、さらなる成長を遂げるために体制を変えているのです。

世界中のドライバーは、自分の車をデジタルの世界にシームレスに統合したいと考えています。結局、私たちは、スマートフォンが常にアップデートされ、新しい機能を持つことに慣れています。現在、私たちはこれを自動車にも適用しようとしています。

(出典:ボッシュ Webサイトより)

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