1次産業支援、大分市の企業がドローン 農薬70リットル散布、林業物資50キロ運搬【大分県】

林業の物流運搬用ドローンの実演を見学する関係者=大分市下戸次

 小型無人機ドローンを製造販売するciRobotics(シーアイロボティクス、大分市東大道)は農薬散布と林業の物資輸送で使うドローンを開発した。従来よりもタンク容量や積載量を増やし、国内最大級という。担い手不足が深刻な1次産業の負担軽減を期待する。

 農薬散布で使うタンクの容量は70リットル。従来は10リットル程度で、高濃度での散布が可能な農薬に限られていた。容量を増やしたことで幅広い農薬が使え、葉物野菜やかんきつ系果樹の殺菌・殺虫にも対応が可能。価格は約500万円で24日から販売する。

 林業の物流用ドローンはウインチとフックを使って最大50キロの荷物を運搬できる。植林の資材や苗木を想定する。積載量は同社の従来品(最大20キロ)から増やした。価格は約800万円で年内の販売開始を見込む。

 10日には大分市下戸次で同社が所属する県ドローン協議会(石井四郎会長)の研修会があり、農林業関係者ら約40人が実演を見学した。シーアイの担当者は「最先端技術で省力化と効率化に貢献したい」と話した。

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