Archer、「Midnight」初号機の組立完成。これから飛行テストへ

最終組立と初期テストが完了した機体は、先週、Archerのパロアルト工場からカリフォルニア州サリナスの飛行試験施設に輸送され、再組立された。Archer社は今後、この機体の地上試験を繰り返し、今夏の初飛行につなげる予定。「Midnight」は、その積載能力の高さから、近年、米国国防総省から注目を集めているという。

Archer社は、このMidnight機を使用することで、来年早々に予定しているMidnight機による「クレジット認証試験」に先立ち、連邦航空局(以下:FAA)との認証プログラムにおけるリスクを軽減し、加速するための重要な「自社試験」を実施できる。

この航空機の戦略は、多くの航空機認証プログラムで慣習的に行われている、FAAが立会い、試験に参加する前に航空機の検証をさらに行うために、Archer社が「信用取引」の飛行試験で必要となる同じ試験ポイントの多くを飛行可能にすることだという。

Archer社の適合Midnight航空機は、すでに部品製造が始まっている。Archerは、2023年第4四半期に最初の適合Midnight機の最終組立を完了し、2024年初頭にパイロット飛行試験運用を開始することを目標としている。

Archer、初の量産型eVTOL製造施設の建設に着手。年間最大650機の生産を目指す

Archerの創業者兼CEOであるAdam Goldstein氏は、次のようにコメントしている。

Goldstein氏:本日、私たちは、最初のMidnight機の最終組立が完了し、飛行試験プログラムの準備を進めているというエキサイティングな進捗状況を発表しました。この航空機は、私たちの認証プログラムにおけるリスクを軽減し、2025年のサービス開始という目標を達成するために、私たちのチームが適合する航空機の製造とパイロット運用に集中できる道を開くことになります。

Archerのチームは、主要な戦略的パートナーであるステランティス社とユナイテッド航空とともに、航空機の開発と商業運用を驚くべき速度と効率で進め続けている。また、ジョージア州コビントンで大量生産施設の建設を進め、ニューヨークとシカゴで重要な戦略的電動エアタクシー路線を発表するなど、製造と商業運営の面でも同業他社をリードしている。

Archer社のMidnight機は、航続距離100マイルで、充電時間を最小限に抑えながら連続した高速飛行ができるように設計されている。Archer社の目標は、都市間移動に変革をもたらし、渋滞で1時間以上かかることもある60~90分の自動車通勤を、安全で持続可能、低騒音、地上交通とコスト競争力のある、10~20分の電動エアタクシーに置き換えることだという。

▶︎Archer Aviation Inc.

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