「熱海五郎一座 新橋演舞場シリーズ第 9 弾 東京喜劇『幕末ドラゴン〜クセ強オンナと時をかけない男たち〜』」合同取材会レポ

三宅裕司率いる大人気シリーズ。「熱海五郎一座 新橋演舞場シリーズ第 9 弾 東京喜劇『幕末ドラゴン〜クセ強オンナと時をかけない男たち〜』」が5月31日、いよいよ上演。
今年のゲストは、抜群の美しさで舞台、ドラマ、映画で大活躍の檀れいと週末ヒロイン ももいろクローバーZ の玉井詩織! 今年はいったいどんな舞台が繰り広げられるのか?!
日本最高峰の東京喜劇人たちが2023年6月新橋演舞場にまた笑いの旋風を巻き起こす!!
熱海五郎一座は、第一線で活躍中の喜劇人たちが三宅裕司を座長に集結し、お客様が心の底から本当に面白いと思える東京の喜劇“軽演劇”を上演しようと06年に旗揚げ。14年に新橋演舞場へ初登場すると大変好評のためシリーズ化し、豪華なゲストを迎えた抱腹絶倒で華やかなステージを毎年上演。
新橋演舞場シリーズ第9弾となる今回は、宝塚歌劇団トップ娘役として一時代を築き、現在は女優として大活躍中の檀れいと、女性アイドル界で他の追随を許さない 週末ヒロインのももいろクローバーZの玉井詩織のゲスト出演が決定。
ゲスト二人と一座メンバーが引き起こす化学反応、そして、座長・三宅裕司が創る今回の作品はどんなテーマでどんなストーリー展開になるのか!?
熱海五郎一座でしか見ることのできない大爆笑のエンターテインメント!!

絶賛稽古中の5月某日、都内で合同取材会が行われた。登壇したのは三宅裕司と、一座で毎年大活躍の春風亭昇太、東 貴博。
まず座長の三宅裕司より。
「新橋演舞場では9作目になります。今回ついに時代劇、幕末ものをやることになりましたが、稽古が始まって『大変だな』と。昨日、刀の使い方、世話もの、爆笑ギャグを入れて最後に感動、ということで。ゲストは素晴らしい豪華なお二人ですが、きっといつもに増して、笑い続けて、最後にちょっと感動できるような作品になりそうです」

続いて春風亭昇太「毎年、楽しみにしております。熱海五郎一座の季節がやってきたなと。今回は時代物、ということで、過去に着物は着てたんです。旅館の女将だったり(笑)、女物だったんです。今回、男物の着物を着る、見てもらいたいなと。美しく着物を着て颯爽とやりたいなと思っています」
東貴博は「数々の舞台を踏ませていただいて、今回は坂本龍馬という大役をいただきまして、坂本龍馬をやる前に前説の仕事があるんです。このギャップが面白いなと。前説との違いを楽しんでいただきたいです。前説やって坂本龍馬やる人ってなかなかいないです。これが見どころではないかと」

質疑応答。稽古の感触を聞かれて三宅裕司は「歌とダンスを入れようと作家と打ち合わせして、それでコメディ好きな美人女優さん。そういう条件に当てはまる人ということで、だんだん絞られてきまして、檀れいさん、宝塚ですから当然、そして前にコントを一緒にやったことがありまして、非常に笑いに真摯に取り組んでくれた…それでお願いしました。詩織ちゃんは、バラエティで一緒になって、ボケとツッコミ両方できる、サービス精神がすごくある、しかも両方できるんで「これはいいな」と。もちろん、ダンスも歌もできますから、お願いしました。詩織ちゃんは、年寄り連中に突っ込んでいく、役柄は嫌な女、それが全然嫌味なく、突っ込んでいて爽やかです。檀れいさんは今まで美人女優というこれまでのキャリアがふいになって『この人がこんな!?』っていうボケネタがたくさんあります』そこは楽しみにしていただきたい」と語る。ここは間違いなく見どころ。東貴博は「ももクロと宝塚がいる!」と。確かに(笑)。面白いだけでなく華やか。

また設定について三宅裕司は「年寄りのミュージカル劇団『シルバーガイズ』のメンバーが幕末の新撰組の時代に行く、着物を着て刀をさして、これで階段降りたり、立ち回りもやるし…着物に慣れてない、そこが大変。あとは役作りで、新撰組になりきるんですが、そこはかっこいい所作でやらなきゃいけない部分…着物の着方、刀の納め方。幕末にいる本物の新撰組をSETのメンバーにやってもらうのですが、そっちは若い連中なので、動きはいい、この差、それにしても時代劇の所作に慣れないと。あとは方言」と言い東貴博は坂本龍馬役なので土佐弁。「土佐弁、難しいんですよ」と東貴博、そこで三宅裕司が「土佐弁ってすぐには出てこない…アドリブで土佐弁は出せない(笑)」。高齢者のミュージカル劇団『シルバーガイズ』、新撰組、この組み合わせの妙。「歌って踊るんですよ」と三宅裕司。面白そうな予感、高齢の面々が新撰組の姿で刀を振り回す、しかも歌って踊る、相当にビジュアル的に笑える予感。

春風亭昇太は「着物は着るのですが、いつも座っているので」と語る。また関西の笑いの違いについての質問、三宅裕司は「東京の場合は、歌とダンスと立ち回り、そういう部分をかっこよくしてボケるところはとことんボケる、その落差で笑っていただいて、その落差で笑わせ方、かっこいいんじゃないかっていう…東京はこの落差で頑張ろうと」と三宅裕司。春風亭昇太も「目指しているのは笑い」とコメント。東貴博も「東京とか大阪とかっていうのは意識していないです。言い方が違うとか色々あるんでしょうけど…チームワーク、芝居、一発ギャグ的ではないのが、東京っぽいところかな?」と語る。そしてシルバーミュージカル劇団ということで「今日、稽古しててセリフがまだ入っていないのですが、セリフが出てこなくても『そりゃ、そうだ』と(笑)。また台本のセリフが増えてる(笑)」設定が自然(笑)。ここはきっとお笑いポイント。

また三宅裕司は「若い人が面白いと思うもの、年寄りが面白いと思うものは違うと思うのですが、熱海五郎一座は大衆演劇、おじいちゃんと小学生が一緒に笑えるようなわかりやすいもの、それを若い人が見たら『古いじゃない』というイメージかもしれませんが、そうではなく、今の大衆演劇をやるのが熱海五郎一座、そして劇場という一つの空間でみんなで笑いを共有した時の興奮を味わっていただきたいです」と語る。

春風亭昇太は「普段は一人でやってますが、イメージとして熱海五郎一座は、パス回しでゴールしてる…僕がパスしてもいいし、僕が繋いでもいいし、ゴールしてもいい、いろんなフォームがあって…落語は一人でやってるのでフリーキック、点を入れるという目的は大事。やっててすごく楽しい。一人じゃないので、年に一度。落語にはすごく役に立ってて、三宅さんが全部見て、本番も全部録画して見てる。『あそこをこう変えよう』というときに言葉の順序だけ変えたりする。順番変えるだけなんだけど、変わるんですよ。笑いってすごく緻密で、計算をした後に生まれるもの。よくわかるようになりました、非常に勉強になっております」としみじみ。「50000人(コロナ前の数字)のお客様に観ていただく、この劇場の満席のお客様の笑いっていうのは、すごいんですよ。やってても楽しいし、観てるお客様もハイになる、劇場で観ていただくことの素晴らしさ」

東貴博は「この一座の中では一番の若手ですが、でももう53なんですけど(笑)。まだ若手でいるっていうのが面白くってしょうがない。やはりそれぞれ笑わせ方も違うし、それも毎年、笑わせ方っていうんでしょうか笑いの種類、まだまだいっぱいあるんでしょうが、本当に幅が広い、これが毎年、そこにいる自分が楽しいし、稽古場にいるのが楽しいし、普段はテレビやったりラジオやったりしてますが、この集まりがないと、やっていけないなっていうのがありますね。伊東四朗さん始め、いろんな人から笑わせ方とか、一緒に体感できてる、すごく楽しいです。どういう存在か、なくてはならない、仕事っていう感覚がないんです。今、大学生で昼間行って、友達とランチしてきたんです。20歳の友達で同級生、同業者は70歳(笑)、何やっても楽しい、優しいみなさんと一緒にいるのが、本当に生きがいというか、いて気持ちいいですね、誰が欠けてもだめだし」と語る。
また演出についての質問、「タイムスリップする、ここが課題で、照明と音と全てを使ってお客様が感動するような、タイムスリップをお見せしたい、と思っているのですが、タイムスリップ自体をギャグにしてしまおうと、また舞台芸術としてもタイムスリップをどうするか、というところを観ても良いのですが、”この後”のタイムスリップのギャグがあるぞと…そういうことができるのがこの一座で”幕末”でいくこと、なんとか全部笑いに使おうとっていうことをずっと考えてます。我々が幕末の芝居をしている最中にタイムスリップしてしまう…我々が鬘が面倒くさいっていうのもありますが(笑)。笑いを全面に考えていろんなことを」と語る。「坂本龍馬が暗殺されるのを阻止してしまう、ところが歴史が変わってしまう、それを元に戻す。そこでドタバタが始まる。東MAXの奥さんが檀れいですよ(笑)」、ただ今絶賛稽古中なので、ここも見どころ、どんな演出プランを練ってくるのか、ここもお楽しみポイント。「どんな感じになるんでしょうね」と東貴博。春風亭昇太は「二人(東&壇)で歌うシーンがあるんですよ」と語る。ビジュアル的にも見どころ!とにかく見どころ満載、笑い満載、6月の梅雨時は熱海五郎一座で!

<製作発表会の様子>

概要
日程・会場:2023年5月31日〜6月25日 新橋演舞場
作:吉高寿男
出演・構成・演出:三宅裕司
出演:渡辺正行、ラサール石井、小倉久寛、春風亭昇太、東 貴博(交互出演)、深沢邦之(交互出演)
ゲスト出演:檀れい、玉井詩織(ももいろクローバーZ)
公式URL:https://www.shochiku.co.jp/play/schedules/detail/202306_enbujo/

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