モデルナ、新型コロナと季節性インフルの流行推計を専用サイトで公表

新型コロナのワクチン開発で知られるモデルナの日本法人が15日、全国の新型コロナウイルス感染症と季節性インフルエンザの最新流行状況(推計)を提供する「モデルナ 感染症リアルタイム流行情報サイト」を開設した。

日本の研究者が解析データ監修

 新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけは先日の5月8日に、季節性インフルエンザなどと同じ「5類」に移行した。これにともない感染者数の調査方式が、全数報告から季節性インフルエンザと同じ週次定点把握に切り替わり、これまでのように感染者数をタイムリーに把握することが難しくなっており、専門家から懸念が示されている。

 同社はこの状況に対し、15日、新型コロナウイルス感染症とインフルエンザの流行状況(推計)の日次データを専用サイトで地域別、年齢別に閲覧できる専用サイトを公開した。この日次データは、国内約4,100医療機関(2022年12月時点)の検査結果等も含んだ前々日までの臨床データをリアルタイムに反映するデータベース「JAMDAS」に基づくもの。医療機関の受診者をベースとした推計となるので無症候者や軽症者など、医療機関を受診していない感染者は推計結果に含まれないが、今後政府から発表される感染者数は週に一度、最大で9日間遅れるだけに、日々確認できる意義は大きいとみられる。なおこの「JAMDAS」の解析データは、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)医学部(内科)・公衆衛生大学院 准教授の津川友介医師が監修している。

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