「青いダイヤ」古城梅の収穫始まる 全国一の和歌山で、梅酒や梅ジュースに

古城梅を収穫する農家(和歌山県田辺市新庄町で)

 和歌山県田辺市長野発祥の「古城梅(ごじろうめ)」の収穫が紀南で始まった。JA紀南によると、結実後の3月中旬以降に平年比で気温が高く、降水量も多かったこともあり、実太り具合は良好という。今年は240トンの販売を計画している。

 田辺市新庄町の中嶋孝明さん(42)は、約30アールで古城梅を栽培しており、12日から収穫作業を始めた。家族とともに一つ一つの実を丁寧にもぎ取っている。「きれいな実を作るために、バランスを見て日陰を残して剪定(せんてい)してきた。しっかりした果肉からいいエキスが出るので、多くの人たちに楽しんでもらえるといい」と話した。

 古城梅は、果実の美しさから「青いダイヤ」と称され、多くは梅酒や梅ジュースに使われている。少しの衝撃で傷ができるほど繊細という。

 JA紀南管内では、664戸が計109ヘクタールで栽培している。産地としては、前年比109%の417トンの生産を予想している。

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