G7、核不使用継続へ連携 首相「被爆実相を伝達」

G7広島サミットの開幕を前にインタビューに応じる岸田首相=15日午後、首相官邸

 岸田文雄首相は15日、先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)の開幕を前に共同通信などのインタビューに応じた。自らが提唱する「核兵器のない世界」に向けた行動計画「ヒロシマ・アクション・プラン」を中心にG7の連携を確認し、核兵器不使用の継続や保有国の透明性確保で一致したいとの認識を示した。各国首脳が予定する原爆資料館視察に関し「被爆の実相を伝えるのは、核軍縮のあらゆる取り組みの原点だ」と強調した。

 人工知能(AI)の適切な利用に向け「AI活用の議論を主導し、今後の道筋を示したい」と明言。国際的なルール作りを盛り込んだ「広島AIプロセス」を早急に始動させると説明した。

 ロシアの核威嚇や北朝鮮の核開発にも言及。「厳しい現実を理想に近づけるため、核兵器のない世界に向けた機運を高め、力強いメッセージを発したい」とし、より現実的で具体的な取り組みを着実に進めていくと語った。

 ロシアのウクライナ侵攻や中国が海洋進出を強めるインド太平洋情勢をサミットの議題にする意向を表明した。

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