サーロー節子さん、母校で講演 「核廃絶への気持ち、行動へ」

広島女学院大での講演を終え、花束を贈られ笑顔のサーロー節子さん=15日午後、広島市

 カナダ在住の被爆者サーロー節子さん(91)が15日、母校の広島女学院大(広島市)から名誉博士号を授与された。記念講演で、先進7カ国首脳会議(G7サミット)が開幕するのに際し「(市民が)世界のリーダーたちに核廃絶に向けた真摯な議論を求めようと準備していると感じた。皆さんの高揚した気持ちがサミット後も長く続き、確実な行動になるよう祈っている」と語った。

 サーローさんは13歳の時、爆心地から約1.8キロの学徒動員先で被爆。自身は助かったが、姉や4歳のおいら親族と、多くの級友が犠牲となった。講演では「声なき死者の声として生きる道を選んだ」と核廃絶を訴え続けてきた半生を振り返った。

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