辛み成分で葉しおれ防ぐ 野菜、花の鮮度保持に期待

 ワサビや大根に含まれる辛み成分が植物の葉にある気孔の開口を抑えてしおれるのを防ぐことを発見したと、名古屋大と関西学院大のチームが15日付の英科学誌に発表した。「葉野菜や切り花の鮮度保持への活用が期待できる」としている。

 植物は気孔を通して光合成に必要な二酸化炭素(CO2)を取り込み、酸素、水蒸気の放出を行う。気孔の開閉が収量や乾燥への強さに影響することが分かっており、チームは開閉を制御する化合物に注目した。

 天然由来を含む約3万の化合物を解析した結果、ワサビなどアブラナ目植物にある「ベンジルイソチオシアネート(BITC)」が気孔を閉じさせる効果が高いことが分かった。

© 一般社団法人共同通信社