【竹田】竹田市竹田の稲葉学園高生徒が、市内の伝統工芸品をモチーフにした大判焼き「姫だるまおやき」作りに取り組んでいる。姫だるま好きが高じて焼き型を作った北海道の女性から型を借り、市内のイベントで販売したところ好評を博した。新たな竹田土産にするため生産機材を整え、秋にも本格販売を始めようと準備を進めている。
取り組むのは、総合実習で食品加工を学ぶ2、3年生約20人。以前からイベントなどで食品を販売してきたが、昨年度、「現地で作って提供できるものはないか」と探った。
食品加工授業担当の井上綾乃教諭(38)が交流サイト(SNS)で、姫だるまを取り上げたテレビ番組を見てファンになり職人に焼き型製作を依頼した沢田千鶴さん(44)=札幌市=がおやきを作った写真を載せていたのを思い出し、協力を求めた。快諾を得て今年3月、竹田市を訪れた沢田さんから直接借り受けた。
姫だるまおやきは型に生地を流し込み、両面を数分ずつ火にかける。ほほ笑ましい見た目と、北海道産クリームや県内産の小豆を使ったあんの優しい甘さが特徴という。
生徒は秋の恒例イベントたけた竹灯籠「竹楽」に合わせた本格的な販売開始を目指しており、店舗にも商品を置きたい考え。クラウドファンディングを活用して資金を調達し、一度に5個焼くことができる焼き型などを購入する計画だ。
ごとう姫だるま工房(市内吉田)職人の後藤久美子さん(65)は「かわいいし、食べた人が笑顔になれば最高ですね」とエール。2年生の佐藤浩太さん(16)は「4月の岡城桜まつりで売ったところ好評だった。地域おこしに貢献したい」と話した。