別府市にeスポーツの専門店がオープン PC40台、観戦用スクリーンも【大分県】

eスポーツ専門店「e―XP」をオープンした弘津健康社長(左)と社員の野村瑞希さん=別府市秋葉町
店内にはパソコン40台や大型スクリーン2台を備える
eスポーツを楽しむ人々
約40人がドローンを使ったゲームを体験した

 【別府】eスポーツのプレイや観戦を楽しめる専門店「e―XP」が別府市秋葉町にオープンした。ゲーム用のパソコン40台の他、観戦イベント用のスクリーン2台、ゲーム機器の販売スペースを備え、専門店としては「九州で最大規模」(同店)。同店は「初心者から上級者まで、気軽に来店してほしい」と話している。

 ゲームソフト開発会社「サマータイムスタジオ」(弘津健康社長、九重町)とIVY大分高度コンピュータ専門学校(大分市)が共同で運営する。1人で楽しむイメージが強いゲームと異なり、eスポーツは仲間との協力が前提。弘津社長(47)=別府市南荘園町=は「店を起点としたコミュニティーづくりに力を入れていきたい」と説明する。

 店内のスペースは約600平方メートル。世界のプロリーグなどで採用されているシューティングゲームや格闘ゲーム計10タイトルを楽しめる。

 外国人が多い地域性を生かし、eスポーツを通じて国際交流ができるイベントを計画している。ゲームクリエーターを志す人向けにゲーム開発の勉強会の開催も予定。

 将来は別府にeスポーツの世界大会を誘致することが最大の目標。新型コロナウイルス下でもeスポーツの市場規模は拡大が続き、国内で開かれる大会に1万人以上の観客が訪れることも珍しくないという。

 「地域活性化や、観光ビジネスの新たな可能性にもなり得る」と弘津社長。「別府をeスポーツの最先端都市にしていけるよう、魅力を広く発信していきたい」と意気込んでいる。

<メモ>

 営業は平日が正午~午後8時、土日が正午~午後10時(最終受け付けはいずれも1時間前)。月・火曜は定休。パソコン利用料は2時間以内であれば千円。2時間を超えると2500円。グループでの来店で値引きもある。ボードゲームや勉強など自由に使える休憩エリアは無料。オーディオ機器は持参する。キーボードやマウス、マウスパッドも持ち込みを推奨しているが、セットでレンタル(500円)もできる。

■ドローンゲームの体験イベント

 ドローンやAIソリューション事業を手がける「TNC」(八塚昌明社長、千葉県野田市)は、ドローンを使ったオリジナルゲームをPRしている。

 球形のドローンを操縦し、時間内に倒したパネルの数を競うゲーム。eスポーツ専門店「e―XP」で体験イベントがあり、約40人が参加した。

 大道小4年の矢野泰輝君(9)は「最初は難しかったけど、だんだんと慣れてうまくできるようになった」と笑顔で話した。

 同社は別府市に支社を置き、成長が見込まれるドローン産業に興味を持ってもらおうと県内の学校で体験会を開いている。高齢者向けのレクリエーションとしても活用を進める。

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